第二話 「フリーズする、彼女」
今日も大学のカーリングサークルでカーリング場へとやって来た俺達。
「今日もテイクアウトが冴えるぜ」
ハウスの中に入ったストーンは全部弾き出す。
カーリングはパワーだ。
というのが俺の信条。
だが。
それを理解してくれるパートナーがいない。
今年こそは
しかし、毎度毎度、俺が弾き出した後、俺の
「
「えっ!?そんな事ないよ!?でもなんでだろ?
いや、
でもこれだけ毎回毎回ぴったりくっつけられると。
変に誤解をしてしまいそうだ。
髪はさらさらで。
目はくりくりして大きくて。
美人、というよりカワイイという言葉が似合う。
それでも何故か浮いた噂が一つもない。
しかも身体つきが俺好みで。
出るトコ出ていて…。
いかん、いかん。
カーリングに不純な気持ちを持ち込むな。
「私は良いケドね」
…?
カーリング練習が終わって帰り道。
辺りはすっかり暗くなっていた。
「
「あ、うん。ありがとう」
これは。
満更でもない様子。
「あ…あの。
「え!?オレ、
「あ、えっと。友達に聞いたの」
「開けていいか?」
中身は…。
え…。
しかも最近オレが好きな女優の…。
「な、な、な、
「あ、うん。だって最近
いやいやいや。
友達にだって
「な、な、なんでそんな事知ってるの?」
「あ、だってね。
…もちろん充分に怖い。
だが、ふと思う。
これだけ俺の事を知っている
「なあ、
すると
何故か泣き出していた。
いや、何故泣く!?
「嬉しい…ありがとう。ふつつかモノですが、末永くお願いします」
いや、違う。
なんだか凄く違う。
翌週。
……。
うん。
どっちもサインはしても良いけど。
婚姻届は大学卒業して、就職して。
それから二人で出しに行こうな?
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