第14話

「あんたらの仲間は何人いるの?」

アカリが背中に向かって話しかけた。

「俺たちは人間の影の中に住んでいるんだ。

だから地球上の全人口と同じ数だけ存在

しているのさ」

おぶさっている男はそう説明すると、

アカリの首を絞め始めた。

「ウグウーッ」

アカリが苦し気に呻き声を上げた。

尚も男は徐々に加える力を

強くして締め上げてくる。

「爆裂テレパシー」

アカリがそう叫んで目を瞑ると

背中の男は爆発して残滓だけを

辺りに撒き散らした。

「冗談じゃない。全人類と同じ数なんて

まともに相手できないわよ」

強気のアカリが弱音を吐くのは珍しいことだった。

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