第3話
「どうしました」
医師はさほど高圧的でもなく、
それほど悪い印象はなかった。
笑顔は柔和で、性格の温厚さ
を表しているように思えた。
「あの」
アカリは口籠った。
「はい」
「スマホが何かわからないんです」
アカリがそう言うと、医師は
それほど驚いた様子もなく、落ち着いて
いるようだった。
「そうですか」
医師はそれだけ言うと、パソコンの
キーボードを打ち始めた。
「驚かないんですか」
「二十七人目です」
「えっ」
「今日あなたと同じような病状を訴えて
来られた方は他にたくさんいらっしゃった
ということなんです」
「そんな」
驚いたのはアカリだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます