34 吸血コウモリ型メカローバー ストリゴイ

<登場メカ>


吸血コウモリ型メカローバー ストリゴイ


<登場回>


第34話 ドラキュラじょうのトリコ


<舞台>


ルーマニア トランシルヴァニア地方


<お宝>


セバスチャン・ハーンの手による工芸品


<解説>


 舞台はルーマニアのトランシルヴァニア地方。


 ドラキュラ伝説にまつわる有名な場所ですね。


 ドラキュラの元ネタになった、「串刺くしざこう」ことドラクル・ヴラド・ツェペシュが支配した土地として知られています。


 今回はそこで、セバスチャン・ハーンなる人物の工芸品(宝石をあしらった首飾り)を探すことになります。


   *


 メカローバーは吸血きゅうけつコウモリ型。


 いかにもピッタリな感じですね。


「ストリゴイ」はルーマニアの伝説に登場する吸血鬼の名前です。


 見た目はリアルな吸血コウモリですが、つばさを丸めることで、ハロウィーンの「カボチャ」に擬態ぎたいすることができます。


 この変形システムは面白いですね。


 本体はかなりデザイン性がありますが、全体のバランスを取るためか、頭部が異様に大きくなっています。


 どこかかわいいドラキュラって感じですね(笑)


 飛行は翼とそれに付属ふぞくしているティルトローターによりますが、後部についているジェット噴射ふんしゃのシステムで、ブーストをかけることも可能です。


 ところでニトロ博士も認める複雑な変形システムは、なぜ採用したのか謎です(汗)


 まあ、スタッフさん方の遊び心ということで。


   *


 今回の見どころはなんといっても、モンタナたちがおもむくことになるお城に住む領主りょうしゅさまでしょう。


 なんと、ゼロきょうとうりふたつのそっくりさんでした。


 出演は大友龍三郎さんの二役ですが、ゼロ卿とは真逆で、子どものように純粋な心を持っているのが印象的です。


 ところが腹心ふくしんのルベスク将軍(CV:茶風林さん)は、二人がそっくりなのをいいことにゼロ卿と入れ替え、宝を渡すのと引き換えに、自分を領主に指名するようにしむける悪だくみを考えます。


 領主さまや農民代表のグリゴリー(CV:津久井教生さん)、そしてその息子のピーター(CV:安達忍さん)たちを仲間に引き入れ、宝のありかを探すモンタナたち。


 ルベスク将軍は秘密裏ひみつりに開催したパーティで、ゼロ卿に領主への指名をさせようともくろみますが、税金を上げられて怒り狂っている農民たちが会場へ乱入します。


 マイクでニトロ博士へ出動を命じるゼロ卿。


 城の窓をブチ破ってストリゴイ登場!


 農民たちはすっかりビビッてしまいます。


 そこへお宝のありかをつきとめた主人公勢がかけつけ、ゼロ卿と領主さまの一騎打ちとなります。


 このシーンはとても興奮するので、見ごたえがありますね。


 しかしゼロ卿、どさくさで領主さまをストリゴイの口の中へ放り込んでしまいます。


 芝居をしているせいで、モンタナたちもすっかりだまされてしまうことに。


 お宝を発見したところでゼロ卿が本性を現しますが、逃げようとしたところでモンタナにマントをつかまれ、城から落下してしまいます。


 あわててキャッチしたものの、ストリゴイはバランスをくずし、カボチャ畑(笑)に激突してしまうことに。


 そこへいか心頭しんとうの農民たちが現れ、「こら逃げなヤバい」とばかりに、ストリゴイは再びカボチャの馬車へと変形します。


 しかし落下したときのダメージで車輪がはずれ、カボチャだけになったそれはコロコロと坂道を転がり、リタイアとなりました。


 まず、デザイン性は抜群ばつぐんのメカローバーだったと思います。


 機能性については、変形システムがあるので最高なはずなのですが、なんでしょう、このまったく活躍できてなかった感(汗)


 ま、ゼロ卿と領主さまの入れ替えトリックなど、脚本が秀逸しゅういつなので文句は言えないですが……


 メカローバーを目当てに見ている立場としては、ねえ(遠い目)


 なんにしても良回なのは確かです。


 今回も読んでくださり、ありがとうございます。


 次回は確か、拍子抜ひょうしぬけするようなメカだった気が(再び遠い目)


 あまり期待しないでお待ちください(失礼!)


 それでは失礼いたします。

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