下−42 朝の窓辺に鳥が来る自然派アパート
朝、鳥が枝に止まりに来た。
たしかに鳥。で、その鳥の名前はわからんが、体調2mくらいあるのはわかった。
「うん、鳥だな、、枝に止まりに来た鳥だ、、、」A子
スタスタスタ、、、ずるりん、、、鞘から抜いた剣を、、、スタスタスタ、、
びゅん!!
窓からおもむろに鳥に向かって投げる!!
ばさばさばさっつ!!
飛んでいってしまった。
「チッ!!朝飯めっつ!!!」
ーー
A子が蕎麦屋で食べて飲んでると(朝っぱらからw)、程なくB子とC子がやってきた。
「一人で先に行っちゃうんだもん」C子
「朝定食2つくださーい」B子
「なんだ飲まないのか?」A
・・・・・
「朝から飲むのはあんただけでしょ?」C
そうだっけ?と、まじおぼえていなさそう、、ほぼ毎日のことなのに記憶力あるのだろうか?
なんか記憶の方法が、一般人類と違うのかも知れない、、、
「おまえらんとこ、鳥、止まりに来た?」A
「え?来てたの?うちは気づかなかったわ、、」B
「鳥くらい気づかないわよねー」C
・・・
「いや、あれは気づくだろーよ、、」A
「「???」」
「鳥っても、いろいろいるだろ?しかもここは魔国」A
・・・・・
「どんなの?」C
「うん、2mあったなー、、ほんっと、止まりに来ただけみたいだった。剣ぶっさしておかずにしようと思ったが、逃げられた」
「都市部だから、もしかしたら、放し飼いの鳥かも?」B
「放し飼い?掴まって食われてもしかたがねーってことだよな?」A
まぁ、、そうだけど、、とBとC。
「それが嫌ならすぐわかるもの、、首輪とか、足輪とか、鞍とか付けておくべきだしねぇ、、」C。
「食べられるのかな?いや、不味かったら狩っても、、」B
「羽が使えそうだったな、、綺麗だったし、足輪と首輪は気づかなかったら付けてなかったろう。勿論鞍なども。いんだよくっちゃえば。まずけりゃ濃いスープで煮込めばいいんだよ」A
流石びんぼが染み付いているので食い物を無駄にしない食べ方とか知っている!!そこらへんはそーゆー有能さと言うべきであろうか!
朝食後、3人は防衛軍総本部に挨拶に行く。
タカシが「イサムさんが、3人のことは防衛軍総本部の総隊長副官に言っておくからだって。だから行ったら一応、到着の報告に行ってね!だって。」と言ってたので。
徒歩5分。すぐ側。近くに魔王城も見える。
「あとで魔王城見学しようぜ!」A
できるのかなぁ?
「なんか、うちらの部屋の場所、、一等地?」B
「うん、魔都の中心だよね?」C
「便利でいーじゃん!」A
うん、A子だ!!!
そんないいところにいいのかなぁ、、と思っているBとCを尻目に、A子は全く気にしない!!
A子にすれば、イサムが取ってくれたとこなんだからいーんだよ!なのだ。この場合A子が大正解。
余計なことを考える暇あるんなら、A子に合うような魔人でも探せよ、ってとこだろう。
「ちーっす、、」
防衛軍総本部一階正面のでっかい両開きの扉は、昼間は開け放しだ。
一応扉の両側には番兵が立っている。すぐに動ける態勢にしているが、くつろいでいる。
入って受付の魔人に
「ABCが挨拶に来たって、副官に伝えて。副官どうせ忙しいだろうから、手が離せないようなら来なくていいから、到着報告に来ただけだからって言ってね」B
会いたくなさ満載ないい草である。
ほどなく副官が下りてきた。
「いらっしゃい魔国に!」副官。
まぁ、どーぞ、と、一階の脇にあるテーブルと椅子のところに。
部屋はどうですか?と訊く副官。副官が用意させたらしい。
もともとはイサムがメフィの親をこちらに引っ越させ、集合住宅を経営させて、他から魔国に赴任する者達ように使いたいとのことで。
利用者の住み具合がよかったら上に増やしていくとのこと。
「勿論、その際は魔力を使った昇降機をつけますよ、4階以上には。こっちにもまだ飛べない人もいるんでね。」と副官。
魔国王都にも、同盟国からかなり人が来ているということだろう。
「今では同盟の中心地ですからねぇ、、ここ魔都は」
魔都のイメージ、、ビジネス街?
「いや、、んじゃ、イサムさんがここにいるべきじゃねーの?」A子
「え?あ、ああ、、あははは、、あの人はのんびり暮らしたい派なので、こんな忙しいとこに来ませんよ。」
なんか自虐っぽく言う副官。なにかあるのだろうか?と訝しむBとC。
ギルマスを、というか、王都ギルドを放り出した3人に、その気持ちの理解は不可能ではなかろうか?!
「イサムさんから、貴方方3人にはこちらの防衛軍部隊の教練に参加してもらうようにと要望が出ています。」
「「「・・・・・・」」」
「あはは、そう構えないでください。多分、イサムさんの訓練より優しいもんです。なんか気づいたところがあったら提案してくれということでした」
「「「なぁーんだ、、よかった」」」
「でも一緒に訓練受けないとよくわかりませんからね?」
「「「げー、、、」」」
「ま、最初2−3日はこっちの様子を知るため、自由にしててください。訓練開始にはこちらから連絡差し上げますので。」
で、3人は、メシクッちゃー酒のんで、寝て、メシクッちゃー酒のんで寝て、を繰り返し3日が過ぎた。
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