下−38 胡蝶のタカシの夢


タカシ、勇者3回目の召喚。

シュタッ!!

「タカシ見参っ!!」


召喚陣の中に現れた者は通常どまどい、召喚者にすがるものなのだ。

なので

「誰だっつ!!!」 召喚者である魔道士だかなんだかは叫んだ。


「あ?タカシだよ?呼ばれて飛び出て、じゃじゃじゃじゃまるぅううううう!!」

・・・・・


「おれを呼んだよね??違うんだったら返してよ、今見てたのいいとこだったんだよ、こっちにビデオないよね?んじゃ返してよ、天界に帰るから!!」


・・・・・・(なんか返すものあったっけ?)召喚者


周囲の者達がざわつく

(天界、、って、、いった?)

(おう、、俺もそう聞こえたぞ?)

(どこの天界?あの3丁目の先の?)

(つまらん動転してんじゃねーよ、、魔王以上の存在呼んでどーすんだよあのバカ導師)

(ああ、あいつ、もう吊るしとけよ、、良い気になりすぎだよな?前回はネコだったっけ?出てきたの。なんかの、ガちゃかよ?)

(天界かー、、あそこはちょっとなぁ、、あまり居たくないとこだったなぁ)

(また知ったかしているよ、お前は死んでも行けないトコだから)

(ボケ老人が行って、日がなぼけぼけするところじゃないの?そう聞いているぜ)


「近いが惜しいっつ!!」タカシ

「「「「「「え?」」」」」」」


「うん、、そういうボケもたくさん居るけど、大概が、まぁ所謂神だな、それらが生活してる街だね。おもしろいとこだよー。

で、そこで楽しいビデオ見ていて、もっとも良い場面でここに呼び出されちゃった♪

・・・

それなりの超重要な、、この世界と引き換えくらいに重要な事あんだろーなぁあ?あ?」

あ、タカシ、いつのまにかキレることをおぼえたようですw


「・・・あ、、あの、、ま、、まお

コレ以上無いくらいにびびる召喚者の言葉を遮り


「魔王?これか?

とタカシの左手に、いつのまにか人型魔王、で、タカシの手はその首根っこを掴んで〆ている。

魔王、だらんとして口から舌だして泡吹いている。ピクリともしていない。

「あ、再生!」

シュン!と、魔王は生き返った。


(おい、あの魔王死んでたよな?)

(うん。完全に死んでたようだぞ)

(で、、、)

(おう、生き返ったな、なんか再生とかいったなあの天界のが)

(俺のばーちゃんも生き返らしてもらおうかな・・・)

(おまえのばーちゃんいーばーちゃんだったけど、、死んだの3年も前だし、もう焼いて骨だろ?骨人で復活させたいのか?)

(・・・それでもいーかも、、もともろよぼだったからそうかわらんだろ?)

(・・・・そうか?・・・そうかもなぁ)

「違うと思う」タカシ


「ごほ、ごほごほ、、う、、わしも、、違うとおもうぞ、、」魔王

目を見合わす魔王とタカシ、拳をつくり、ぶつけ合う!


「ばーちゃん、再生して魔王の配下にしてもらえば、まぁどうにか?」タカシ

「そういうこと。ほねだけだったらひとではない。なのでこっちがわだ。」魔王


(それでもいいか?おまえ)

(ばーちゃんがうちにいなきゃ再生のいみねーよ、、)

(おまえばーちゃんっこだったもんなぁ)

(なので、、せっかくですが、、いーです、、もう思い出のみで、、)


「魔王、さてはおまえ良いやつだな?」タカシ

「おう、勇者こそ、アレな極普通のアレとは違うな?」魔王


「そーいえば、、最初んときの魔王も良いやつだったなー」

「やっぱお前、何度めかなんだ、、」

「わかる?」

「いや、天界臭かったから人間じゃないとはわかってたけど、」

「あ?一応人間のつもりなんだな?ぼ、ぼくは。なのであんな奴等と一緒にしないでほしいのだ!」

(あんな奴等???天界の、ことかな??)


「お、おう、、、わかった、、あんたは人間だ、、この魔王が保証っつ!!!」

「ありがとう!さて!魔王様が保証してくれたこの人間であるタカシ!!

・・・何用かな?

くだらんことだったら、滅ぼしてさっさと帰って続きみるからな?」


(・・・何この天界から来た人間の魔王、、、人間を滅ぼしに来たの?)魔王


(どうする?導師がまたバカなこと言っちゃったら滅ぼされちゃうぜ?)

(おう、王行けよ、、お前の担当だろ?)

(アホ言うな!なんか良い案出してから言えや!!)

(なんか案あるか?)

・・・・・・・

(あ、んじゃ、この人間の世界をあの勇者にあげちゃえば?)

(あ?何いってんのおまえ?)

(ばか、逆転の発想だよ?)

(あ!そーかっつ!!自分のものになっちゃえば!!)

(((((GJ!!)))))


「あー、おっほん、、勇者殿、、あの、、この、、人間の国をあげます」王

・・・

「え?、、めんどくせー、、いらないかなぁ、、、あ、でも俺のものになったら消しちゃっていいよね?」

「「「「「えええええええーーーーーー!!!!」」」」」」


「たのんますよぉおおお!!!おねがいですよーーー、かんべんしてくださいよーーーーー」

と皆土下座


魔王、すっげー目でタカシを見ている

なんか、俺でも全くな敵わねぇ、、みたいな目している、、


魔王、タカシのまえに跪き、

「我が魔国は、天界から来た勇者タカシ様の配下になります。タカシ様に逆らう者、どんなものだろうと、全て我らが排除いたしましょう」

「うむ、、善きにはからえ」タカシ


わかった、さてはさっきまで時代劇みてたんだな?タカシ。



というわけで、一瞬にしてこの世界の半分を配下にしたタカシ。

イサムと全く違う種類というか、、、、今までになかった種類の勇者となった瞬間である!!!


それもこれも、最初の勇者時に、イサムのかわりとして使えるくらいにまで強制的にソレにさせられたからだった。


イサムは、そこの王都の近くの魔物の森に冒険者向け温泉宿を作ったので、

「この近くに魔物の森あるの?」


で、森あったので、タカシはそこで冒険者向け温泉宿を作り、ダンジョンを作り、のんびり暮らし始めた。

魔王はタカシのアシスタントとして宿で働く。


王達にはタカシの代役として治世をたのんだ。王族貴族は質素倹約、民間人よりも、と命令。タカシは、それに従わない者は世界のどこだろうが燃やした。


ある日

「あ、、」タカシ

「主様も?」魔王


「おう、召喚だな?」

「ええ、勇者召喚ですね」


「でも、遠いし、、、」

「そーですねー、、別にここが襲われなきゃ関係ないですねー」

おいおい、、魔王がいるんだぞ?襲ってくるに決まってんじゃね?



ーー



という夢を見たタカシ。

それを朝食後、イサムに言った。


「・・・奇遇だな?俺もそれ見たわ、、今朝。」イサム

お茶を持ってきたメフィ

「・・奇遇ですね?私もそれ見ましたよ?ちなみにあの魔王、私ですから」メフィ

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