中−41 イサムの回想5 二回目勇者〜


二回目ってどうだったんですか?

と翔太は訊いてきた。


そうだな、、

「ストーカー並だな、、異常なほどしつこかった。」

「へ?」

「なんというか、、あそこ自体、あの世界自体が異常だったのかな?作った神がマッドだったんじゃね?異常者の世界じゃねーかなぁ、、もう滅んでたらいいんだけど、、」

・・・そんなか、、、翔太がつぶやく


「怖かったぞー、だから人里とかいやでジャングルで暮らしていたんだから。」

・・・・

「今思えば、魔人どもも異常に戦闘にこだわっていた感じもしないでもない、、普通なら負けを認めて退散するのに、そんでもまだ勝てるとか思い込み?、襲ってくるの。必死に逃げるか完全に殲滅するしかなかったわ。」

・・・・


「そんでもまだいいんだ魔人どもは。戦闘だからな。わかりやすいだろ?

でもな、ひと、の方はもうなんかいやらしいやりかたばかりでなぁ、、、ただの卑怯というならまだわかりやすい、みたいな程だった。

だってだぞ?


最終局面、一般人の女・子供が包丁やなた持って襲ってくるんだぞ?万人単位でっつ!!!俺の隠れ住んでいたジャングル奥地にまで!!」


こえぇ、、、、と、翔太


「だろ?怖かったんだよ俺は。あの狂気の世界から抜けられるなら、死ぬのも悪くねぇなとか思っちまってな、

で、滅多刺し」

・・・・・・


「でも、最後の最後でいきなりすっごくムカついて、爆破した。」

なにを?


「ん?あの世界ごと」

・・・・・



「で、三回目だ。あのときは、最後局面までは、とても楽しかった。幸せだったと言えるな、、、、」


「召喚され、やっぱ王は、表面上はいい人ぶっているけど、中身真っ黒。もうその頃にはそういうのを見るスキルが身についていてすぐにわかった。

その直属の導師も全部だめ。

この時にはもう俺はかなり強くなっていた、最初から。でもそんな素振り見せない。で、修行のために3年間冒険者やることを容認させた。

その間に仲間を見つけ、鍛え上げようと思ってな。」


「今みたいっすね、、」翔太

「ああ、そうだな、でも俺は今よりも全然よわかった。そら、ちょうど今のお前かゴッツくらいだった。」

(俺が勇者3回目程???)翔太


「あ?お前らもっと精進しろよ?もう素質はすげーあるんだからな?魔法ばんばん!!だぞ?蘇生したことあるか?できるぞ、そうだな、、今のお前らなら、そいつが死亡してから300数えるうちなら、無傷まで戻せるんじゃねーかな?

でも、鍛錬しないと使えないぞ?

もったいないからなんでもやってみろ。今のうちにできるようになっていたほうが、後々助かるぞ?」


その”後々”ってのがすっげー恐ろしげな気がする翔太であった。

(ぜってー勇者に転生させられる、、、)翔太


イサムの苦労を聞けば聞くほど、勇者なんぞには死んでもなりたくはない、と思っていくのだが、聞けば聞くほど自分とゴッツが次には勇者に生まれ変わるんだとわかってしまうのだ。死ぬほどわかりたくもないんだけど!!


コトッ、茶が置かれた。メフィだ。

俺と翔太の前に茶を置いて戻っていった。


まぁメフィはドコに居ても話を聞けるんだからな。


ーー


「3回目の、その冒険者になってからな、

登録後、掲示板を見たらメンバー募集があってな。あーゆーのを奇遇というのか、神の設定っていうのかわからんが、、

応募したら、なんかとても気が合う奴等でなー、、、

数日後にはお互いガキの頃からの友達みたいな感じになってたわ。


なんでも隣の小国から来たとかで、隣はダンジョンも無いし、だから魔獣も多くないひっそりとした国で、若者たちはみなそこを出ていくそうな。

冒険者になりたい者は、だいたい俺の国に来るとか。

俺もその国に召喚されたばかりで何もしらんかったけどw


魔法使いは紅一点で、可愛くって、リーダーの幼馴染で、二人は傍見るとお似合いさんなんだけど、当人たちだけは、なんというか、、「ぶん殴っていい?」みたいに、もたもたしやがって!!ああいまでもムカつく!!

でも、最後にゃ、お互い正直になってたけどな。


で、メンバーになってからダンジョン制覇し、ドラゴン狩りまくり、巨大ゴーレム狩りまくり、悪魔倒しまくり、とか皆で無双しまくりで


「あ、それもイサムさんが鍛えてからでしょ?」翔太


「ああ、まぁ、、できるだけ最初に鍛えないと危険だろ?で、負けない、打たれ強い、勝てる、みたいになってから無双を始めないとさ、仲間が殺られるのは見たくないよな?」

はぁ、そーですねー、と翔太。

(どんだけあっちこっちで勇者並もしくは並の勇者以上を作り出してんだ?)翔太


「で、あっちこっちの冒険者たちから人気になってなー♪、ただ、そこそこ強さがあった奴等の一部が僻み妬みで悪さしてきてな、めんどくさくなってパーティに”自動防御”をかけてたら、なんかそいつら皆いなくなっちゃった、、、


俺らが、近くに狩りに行ったついでに魔王城に寄ったんだよ。

魔王が居てな、最初は話ししてて、物分り良さそうなんで、闘わないでいいかな?とか思ったんだが、魔王はそれを許さなかった。お前ほどの者と戦えるのが魔王の特権だ!とか抜かしてなー。

仕方がないから相手したら、しつこいしつこい、、、7日かかってやっとギブアップ言わせた。

なので、それをもって”討伐”とした。


王都に帰ると、

ドラゴン討伐

巨大ゴーレム討伐

悪魔討伐

これらの単独だけでもパレードするレベルなのに、、

その上魔王討伐か!


と、神扱いになっていた。


面白くないし危機感最大になった王一派。

俺達に兵を向けたのが運の尽き。


仲間の一人がギルドの一階でやっていた討伐飲み会で酔ってたんで

「酔拳」

とか言いながら、騎士団を一人で全滅させた。

直後に王直属軍全軍が派遣されてきたけど王都のギルド付近なんかもう兵隊だらけでぐっちゃぐっちゃになって、

めんどくさいんで俺が一気に”消去”で消した。

焦った王が城お抱えの魔法使いや導師を全員使って魔法かけてきたんで跳ね返したら、その術者達全員死亡。

めんどくさいんで王族全員、貴族全員をみんなで「ひゃっほー!!」って言いながら屠りまくった。ちなみに良い貴族は一人も居なかった。居たら残して王にしたんだけど。


なので、王がいなくなりました。

責任とって俺らが国家運営しはじめたら、各国中の冒険者がうちに来ちゃった♪


で、各国王族は危機感持って、連合して俺の国に討伐に来た。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る