中−28 戦士の休日 トワイライトゾーンの恐怖
で、
隊長と副長が私服で転移してきた。昼前頃に。
ここは魔物の森の宿
ここに隊員達が来ると、無料で泊まれ、食事は食べ放題飲み放題温泉放題だ。仕事に差し障りがでるような感じまでに度が過ぎると問答無用で送り返される。が、もともと出来る兵たちなので、皆ほどほどを無意識に心得ているから今までそんなの無いけどね。
で、今回は俺の命令で休ませたようなもんなので、特別室を用意させた。ベッドが全然違うし、更に安眠魔法がかけられているので睡眠効果絶大だ。
あと、仕事の意識がそれるように追加で魔法かけておいた。
というか、この世界の者達、休暇、という概念が無かった。そうれはもうまったくなかった。
「仕事をしない日」と説明しておいたが。
その説明を自分がした時、(ああ、安息日ってそういうことか、)と、元の世界のその意味をはじめてわかった気がしたがw
(厨:実際、家事も最低限しかやってはいけないと聞いている。主婦にも優しい時代だったようだ。そこらは今より万倍マシのように思える)
こいつら独身だからなぁ、、家庭持てばもっと余裕持つんだろうな。
こっち(魔物の森の宿側)の独身連中も含めて、どうにかしたいなぁ、、
同盟各国合同でお見合いパーティーとか、、
(いつの時代ですか!!昭和ですか!!)メフィ
(メフィ、日本人だったのか?)
(私が何千年生きていると思っているんですか?)
すんまっせん、、、
(でも、同盟国合同見合い、魔王様と考えてみますね?)メフィ
考える???悪巧む、の間違えじゃねーか?
(ひとぎきのわるい、、、ぷw)
やっぱそーじゃねーかっつ!!
ーー
一方
銭湯
じゃぶ、、ちゃぽっ、、、
ふぃーーっ・・・
「こんなのんびり、久々じゃないですか?」副長
「・・・だなぁ、、いつ以来かな、、」隊長
・・・・
「あのブタのとき、ムカついて2人して数日休暇を無理やりとった時、以来っすかね?」
「1ね、、2年以上?いや、3年以上も前か?」
この国、季節感あまりないし、今は王宮も無いので年中行事もほとんどなくなったんで、日時の観念がイサム並になっている関係者全員というか、全国民?
正直、自分の年齢を正確に言える者などいるのか?w
「まぁ、おれらの部下達も、休みを取っていないってことになるよなぁ、、」
「ええ、家族の不具合とかなんらかの要因がなければ、休みを取るという習慣はなかったですね、はっきり言って」
「あのデブタ領軍のときからだよなぁ、、それ」
「ええ、悪癖は気づいた時に直さないといけませんね」
「イサムさんの強引さに救われたな、全員」
「まぁ、そーですね」
「メリハリつけろ、って言ってましたよ、あのあと。」
「?」
「あのあとすぐに人員の件でギルドに行ったらイサムさんがギルダーと話してて、そのときに、
”やるときはやる、でもやらないときを決めて、そんときはまったくやらずにぼけっとする、完全にだらける。そーすると、ほんとに殺らねばいけない時に全力でいける。戦なんか最たるもんだろ?魔王とかに聞いてみ?”とか言っていましたよ。」
ふーん、、、本部、引っ越したら魔王さんに挨拶にいくし、、その折にでも、、
「しつれいしまーす。差し入れでーす♪」
メギーがお銚子数本と肴をのせたお盆をその露天風呂の湯に浮かべ、2人のほうに押し流した。
「おう、ありがとう!」
「ありがとうございます」
「いえいえ、メフィさんに言われたので」
「あの人も忙しいよなぁ、、気がつくし、、、」隊長
「魔人でなきゃ死んでますね、過労で」
・・・・・
「あの、魔人って眠らないでも平気とか聞いたことあるんだけど、、」
「んー、、ひとによってですね。メフィさんなんか”1000年に100年くらいまとめて寝る”とか言ってますし、、」
・・・・・桁違い、、、
「起きたら時代が結構変わってて、最初の数年苦労するとか笑ってましたねー」
そりゃ変わるだろーよ、、、、
それではごゆっくりー、といってメギーは戻っていった。複雑な顔が染み付いたような2人を残し。
風呂から上がった二人は、まだ腹も減っていないので、周囲を見て回った。
以前に比べて結構変わっていた。
家が増えているし、宿も外から見たらかなり増築されている。
訓練場に行くと、奥にもうひとつできていた。そう、隊長と副長が魔法剣を習ったときにイサムがぱぱぱっと造った練習場だった。
「あ、懐かしいっすね、まわってみますか?」
障害走路だ。
「うん、、まだ走れるかなぁ?」隊長
では私が先に、と走り出す
・
つるんどてんつーーーーっつどさ、、
・
ぺっぺっぺ!しゃかしゃかしゃか・・・つつつーーーー、どっすん、、
・
・
ぜーぜーぜー、、
「や、、やっぱ、、、訓練不足、は、たたって、いますねー、、、ぜーはーぜーはー、、」
難しいつるつるの小山と旗棒のぼりがきびしいんだジョー♪
管理仕事が多すぎ、毎日の鍛練の時間を削るしか無い日々の2人であったのだ。
2人して数度トライし、やっと全クリアできた。
憮然としながら宿に引き返し、昼飯をがっつり食い、昼寝を少々し、再度障害走路に夕方まで挑戦していた。
終わり間際でやっと以前のように問題なくクリアできるようになった。
翌日、障害走路を5周し、その後2人で体術。これもかなり固くなっていたんで夕方まで続けた。
翌早朝、障害走路5周後、朝食を取り、体術を少々やった後、木剣を使って訓練。
午後早くにやっと以前くらいになった。
で、
昼食をとり、
イサムに帰ると挨拶するために隅のテーブルに行くと、
「おまえらー、今回は休暇じゃなくって訓練にカウントするからな!
来週から週末に2日は休め。そーすりゃ部下たちも伸びるぞ?どんどん部下たちを使えよ?」
「「ういーーっす、、、」」
「あと、部下たちもローテで休ませろよ?強制的に。こっちに送ってこい」
「「ういーっす、、、、」」
転移では無く、飛行して周囲を見ながら街に戻る2人。
「なんか、手のひらの上だった感じっすね、、、」副長
「ああ、相変わらず踊らされている感が拭えねぇ、、」隊長
「「こえぇ、、、」」
いや、おまえらに兵士気質が身にしみ尽きすぎているだけだって
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