中−26 イサムの回想3


(主様?もう晩飯の時間ですが、、、)

(あ、わるい、、んじゃ、ここの全員分用意してくれるかな、わりーな、、)

(いえいえ、私も面白い話が聞けてるんで)

(・・・・なんか、企んでる?)

(いえいえ、滅相もない・・)

・・・・・


話の最中とか、メリーちゃんが邪魔にならないようにお茶のおかわりとかしていてくれていた。

メフィの部下は優秀である。


ーー


で、ギルドに城から迎えが来た。

俺はチームメイト達と別れて、城に帰った。

そんときでも俺は勇者と言われているとは皆に言っていないし、城側も勇者を召喚したことは依然発表していない。

導師長は「なぜ発表しないんだ!!」って怒ってたけどな。そして心配していた、「絶対裏がある、何かする気だ」と。まぁ最終的にそれは大当たりだったんだがな。


魔王討伐には王が用意したパーティメンバー達を連れて行けという命令なので、拒否してもいいかな?今の俺なら騎士団くらい瞬時に殲滅できるしー、とかとも思ったが、面倒だと一瞬おもっちまったのが、運の分かれ目だったんだ。今思えばな。

あんときに王や関係者全員完全に全殺しで消して、導師長を黒幕にして傀儡王家でもつくっときゃよかったんだ。

(・・・・・・)

「まだその頃は今よりは清かったんですねぇ」タカシ

ボン!! タカシの頭にお花畑が!!♪


「みなさーん、夕食ができましたー、主様のおごりでーす!!」

「「「「おーーー!!!」」」」



メフィのやつ、気合入れた豪華晩飯だなー、、、おかん気質満載だわー、、、


立食パーティみたいに大皿に盛ったものを各自とって食う、ってやつ。

メギーとたらちゃんとその部下たちがどんどんデカイ皿や汁物の入ったでかいボールを運んでくる。

中身が無くなるとすぐに新しいものが。


みんなガツガツすっげー、、、ここは普段でもうまい飯だが、今日はその比ではないくらいにうまい。

「魔王城のパーティー用にいろいろ試してるんですよ、」と一応理屈をくっ付けるメフィ。後付理由だとすぐわかるわ。

この宿の常連冒険者達もいつの間にか混じっていた。まぁこの宿に住み着いているからね!



ひとここち付いた様子の翔太が果物を食べながら

「メフィさんもいろいろおもしろい経験していそうですね」

と振る


「やめといたほーがいーぞ?。こいつ、そっちの方ではどこの世界にかかわらず有名だからな?どんだけの者達が被害にあったのか、、、」

・・・

「そっち方面だったんすか?」

どーゆー方面だと思ってるんだろう?けど、どっち方面でも似たようなもんである、結果的にはw


メフィが何か言いかけたが

「まーそーゆーこった、聞くと、あとが怖くなるぞー?」俺

「、、遠慮しときます、、、すんませんでしたー!!」退散翔太


「変な噂が飛び交う気がする、、、」とつぶやくメフィ

「まーそれにしても、事実を知られて皆に怖がられるよりいいだろ?」俺

「そーなんですかね?面白いと思うんですけどね?」

こいつ、、、

ファウストとか大笑いして読むもんだと思ってるんだろうなぁ、、、




その晩はそれから皆で酒を飲み始め、俺の回想は「また次回、機会があったらな」ということになった。


一緒のテーブルに着いているタカシに

「タカシ、お前はこれから勇者タカシとしての物語を作ってくんだぞ?いつも常に”嗅いでました”で話が終わっちゃっていいのか?」

「・・・・・いや、、もすこしいろいろやってるじゃないですかー、、」

「うむ、お前の銭湯マネージング能力とか、訓練教官能力とか、そーゆーのとっても優秀で助かっているけど、、それ、勇者話か?」


「・・・・ビジネスマン?」

「ビジネスマン勇者タカシ!!」

「・・・すっげー貧相、、、金だけある分余計たちわりぃ気が、、、」タカシ

(使い回し勇者になりゃ、カネはどーにでもなるけどね?)イサム


貴金属錬成しちゃうからね!!


「だよな?でもそういう能力は王様になって使えるもんだから大切にしとけ、で、本来の勇者の能力は、先日の飴屋潰しのような時に発揮してもらおう!空から敵にうんこ攻撃とかではなくってな?」

「・・・あれだって結構インパクト

「そりゃ在りすぎだけど、勇者ではなくそのパーティーメンバーとか弟子とかに殺らせるべきギャグだろ?勇者自身がコメディアンになってどーすんだ?コメディ勇者タカシっつ!!!とか狙ってるの?」


・・・いや、、やめときます、、、


おまえ、一瞬、それもいいな?とか考えたろう?


・・・・・・


「おまえ、剣技とか戦闘のやり方はすっげー美しいのになぁ、、、

・・

・・

残念勇者・・・・」       ぷw


くっそーー、、ってな感じで、しかし、、でもソレも、、とか考えていそうな、、、


こいつ、まじで「方向性!!!」 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る