中−4 正義の味方覆面軍団、草履の国に


多分最終日になるだろう今日。


打撃のメインにしているのは、接近された時や組まれた時などに有効な近距離打撃、肘とか膝とかの多用。拳は目とか狙ったりも。

「狼などの牙が避けられない、つーときは拳をくちの奥にぶちこめ、もう片方の腕で頭をかかえ、どんどん奥にぶち込め、ぶち込むほど口を閉にくくなる。舌を掴むのもいいし、舌の裏の筋を斬れたら窒息させられるのでそれもいい。固めた頸を折れたらベスト」

とか、相手の武器や攻撃を利用したものも教える。


余裕で午前を終え、昼食。


午後のコンボは全員気合い入りまくりで、狂気?流石狂戦士軍団?


全員少なくとも一度は死んだんじゃね?


「おれ、三途の川って始めてみたわ、、、」とか何人か言っていた。

「ああ、向こうに渡ってみたいな!」

「やめろ阿呆!」

「・・でも、その誘惑、わかるわ、、、川があれば渡るよな?」

そうなの?


その後、少しの時間で魔剣と、体に魔力纏わせての防護魔法。皆簡単に覚えた。銀翼並だった。

 


夕方

「おまえらよくやった!これで訓練は終了。明日は締めの実戦だ。向こうで1−2泊する予定だ。

場所は草履姫の国(ざわざわざわ、、聞いたことねぇ。おお、こえーな。草履って国の名前?。ああ、国の名が草履姫とかじゃね?。すげー怖いな?。ああ、それは怖すぎだな。)。


そこの勇者がへっぽこでな、中堅冒険者くらいなんだわ、魔法使えず。」

「へ?」全員

「あ、あのー、勇者なんですよね?」

「ああ、勇者だ、召喚されてたぞ。」

・・・・・・・

「ああ、まー、あまり深刻になるな。そこが無体に侵略されているんで、俺らは正義の味方を気取ってりゃいいんだよ。これから明日のためのマスクを配る。」

皆にマスクを配った。どんなマスクかと言うと、レスラーマスク。後ろにチャック在るやつなー。

ちなみにこんなの見たこと無い皆。


「で、そのマスクの額に星ついているだろ?同じ色の星でチームを組め。で、敵もへっぽこみたいだから、基本魔法は魔剣と防備のみ。防備については、今晩飯の後、魔力が尽きるまで使ってみろ。魔力は満タンにしてから使い切り、また満タンにしてから使い切り、ってやってくと、キャパが増えていく。頑張って増やせばそれだけ守る力も増えるからな!ガンバレよ。解散!」




食堂の隅で晩飯を肴に冷酒をちびちびやる。

「んーーー、、」俺

「多すぎたでしょうか?」メフィスト

「いや、だってそいつらへっぽこだろ?」

「ええ、銀翼の魔法使いでも一人で一軍全滅させても怪我一つしないんじゃないですかね?」

「3万かー、、」


へっぽこすぎて、数が多くてもさほど訓練にならんのじゃないか?と思い始めてきているのだ。

どーやったらそれなりな訓練にできるだろうか?


「じゃ、、一部をわけてそいつらの本国に乗り込ませるとか、、。もしくは終わったら皆で乗り込んで、その5カ国の王家を滅ぼすとか、、」

「そーだなー、それでいってみるかー」


草履の国はイサムのいる国から東に2カ国ほど先にある。その草履は周囲は5つの国に囲まれている。

最初は2カ国に攻め入れられて大ピンチだったが、メフィの活躍で一時侵攻停止している。

が、メフィの他の活躍で、追加で周囲の国の残りの3カ国が侵攻に参加しているのだ。

その3カ国は中央王国に国境を接しているので、終戦後の傀儡を作るにはちょうどよい。


「で、なんで草履の国が侵略されたんだ?理由は?」

「あの勇者ですよ、勇者召喚に成功したからみたいです。勇者をよこせって」

「は?あの、中級冒険者程度のを欲しがるの?」

「物好きっているんですよ、どこにでも」

物好きで済ますメフィストフェレス




翌朝

「よーし!よく眠ったな?!これから草履国に転移する。全員前の者の肩にしっかり掴まれ。

いくぞ!」

一応念の為、タカシも呼んだ。一応あれだ、頼りになる位置に来たんだなタカシ。すごいぞ?変態怠惰なのに!!

シュン!


草履の国王城前庭。

シュン!

「うえっぷ、、」×2

乗り物酔い2名。


「お主ら何者じゃっ!!」

「あ、草履姫、、」タカシ

・・・・

「あ?ナンジャと?も一篇言ってみ?」

眉間にものすごいシワ!!


「シワ、とれなくなっちゃうよ?」タカシ

錫杖を振る

ぼーん!とちいさなファイアーボールがタカシにヒット。が、ケロッとしている。


「、、、お主、何者じゃ?、、、」

「あ、シワ取れた、よかったねー」

・・・・真性である。わざとではない。


「あー、こいつじゃ話にならんから俺が説明しよう。めんどくさいんで、お前んとこの勇者呼んでくれ。奴が俺らを知っている。」

「説明しようと言いながら次にはめんどうくさいとか、、すっげーなおまえ、、」

とか言いながらも遠くから見ていた使用人らしき者に「勇者を呼んでこい!」と怒鳴る草履。

あ、今日は下駄?下駄姫?草履か下駄かはっきりしてほしいものだ。


「あの、ちょっと訊いていいか?」俺

「なんじゃ?」

「いつもはどっち履いているんだ?草履と下駄」

「(ムカッ!!)それが?重要なことなのか?」怒りを満載した声の下駄(仮)姫

「ああ、どっちで呼んでいいのかわからん、下駄姫なのか草履姫なのか、、」俺

「どっばっかもおおおおおーーーん!!!

妾は桜姫じゃっ!!!下駄でも草履でもないわいっつ!!!」


・・・・ポン!

「なるほど、、そういうわけか、、、」俺

・・・・

睨みで殺されるなら、何度か殺されてるなーーw



「あ、、ああああああーーっつ!!!あんたらっ!!!」

新しく生えた勇者登場!!


「小奴らなんじゃ?」桜

「こ、こいつら、、どこまでも失礼な奴らで、、」

「うん、それはよく知っている。たった今、よーーーく知ったわ」


「よう!久々だな、おまえんとこが大ピンチだと聞いてな、助けに来た」俺

・・・

「こいつら、使えるのか?」桜

「まぁ、、ボクは手も足も出なかった。」

「ほう、、」見直した顔、それは一瞬で、すぐさままた元のすっげー嫌そうな顔に戻る。


「まぁまぁ、、そう邪険にするなよー。俺らだけでもあの5カ国殲滅してやるから。」

・・・

「ばか、なのか?」新生勇者に訊く桜

「・・・多分?でも異常に強いのは確かですよ」冷静な新生


「広い部屋で、茶でも馳走になりながら、どうやって奴らを即時滅亡させるか予定を練りましょう!」俺


「予定、かよ、、」桜

確定された未来を予定と言う。


タカシは下駄を見つめっぱなしだった。まぁ、草履よりは外部の臭いはつかないだろうし、臭いが腐ることはなかろうけど、、、新趣向開拓か?


仮面部隊は皆それぞれくつろいで座ってた。いびきかいて寝ている大物は誰だ?

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