第32話 元ゆ、トラウマになる戦い。注文の長い喫茶店


ケモミミカフェに行く。

なぜか?


ついさっき

タカシがしつこくってしつこくってしつこくって、、、そんだけの根性、勇者で見せろよ?!

俺らがんなことを喧々諤々宿の食堂でやってたら、


ちょうど冒険者がゴブリンテイムして帰ってきた。んで、ゴブに猫耳カチューシャ装着し

「どうよ? ケモミミ?」


ずばっつ!!!

いきなり斬りやがるタカシ ゴブ真っ二つ

「タカシ!!やめなさい家庭内暴力っ!」


そのテイマー、

「いいっすよ、希少オーガ種をテイムしようとしたら間違ってこいつやっちゃって、捨てるに捨てられないし、どーしょーかと思ってたんです、、不幸中の幸いです」

と謙虚なので、3日間夕飯食い放題飲み放題にしてあげた。



しっかたねーなー、、

(ギルダーさんのオタクデいスかぁー?)

(詐欺お断りぃ?)

(さておき、例の件、いい物件あったかね?)

(ああ、3件ほどおすすめが)

(ありがとう、では今からそちらに)


いくぞタカシ!腕をむんずと掴んでしゅぱっつ!!

あ、食堂内でやっちゃった、、客何人いたろう?、、夕方のちょうど帰還どきだったわ、、まぁ今更かw



「ちーす!」

「おお、んじゃ行こうかっつ!!」ギルダー

・・・・

何おまえも?みたいな視線の俺達。いきなりしょぼけるギルダー

「ま、かわいそうだから、、いいよな?」

「肯定、いやいやながらも、、」タカシ

何様だと言いたいが、、勇者様とか言われちゃー、変態様と返すしかないし、ケモミミだから変態が上位だよなー、、仕方ない、、



うきうきギルダー

多分、件(くだん)の若い者達に誘ってもらいたかったけど、だめだったんだろーなー、、哀れを誘う、、、ギルダー、、


ぷw


ーーー


「おかえりなさいませにゃんにゃさみゃー」

「おかえりなさいまでだっちゃっ」

「おかえりなさいませっ!!」

「おかえりなさいませコン!」

「おかえりなさいませガウ!」

「おかえりなさいませゴホゴホ!」

「おかえりなさいませちゅー」

「おかえりなさいませじゅるりっ、、」



うむ、誰か風邪引いてるよな?ソレ以外ありえ無ないよな?ここにあんなのいないよな?

猛獣が居るような気がするが、気のせいだろう?その獣臭いのもきのせいだよな?

誰だよこんな店紹介したの?まぁ冒険者上がりのギルド職員だがら気にしないのかもなぁ、、


狼の子、いーなー、、モフりたいなー、、でもお触り禁止って壁に書いてあるし、、でっかく、一文字50cm角の朱文字でw


「わし、ビール」

おっさんがここにいた、、いきなりぶち壊し、、、

「俺、コーヒー、

「てんちょー!!変態だっちゃ!!こいつ危険な言葉を!!

「テメー何いってんだ!!俺はコーヒーって注文しただけだろーがっつ!!!」俺


「コーヒーって、インドマラーシャではとても危険できわどい言葉だっちゃ!!!」

「ドコだよソレ!!ここはインドラマーシャじゃねーよっつ!!!」

「まぁいいっちゃ、テメーは何にスんだよはよしろや!っちゃ!」とタカシに凄む鳥

「おめー、その語尾、わざとだな?」俺

「なんのことだっちゃかな?だっちゃ?」

うそくせぇ、、


「んじゃ、、ゴールデンアロハウエハーロッテンマイヤースペシャルトリガーM4バングラッシーボールパフェの今日のおすすめ、ね」タカシ

「えーと復唱するっちゃ、馬の小便!ゴブのクソ水!たまきんM4!」

・・・・・

「「「いらねぇ」」」


店長が謝りに出てきたが、ごめん、ちょっとだめこーゆーの、って出てきた。


「二軒目いってみようー!!」

タカシは元気だ。


俺はなんかわけわからん削られ方を感じた、、

まぁ、次があたりなら、、、


と俺は知らずにフラグを立てていたようだ、、、


純喫茶ケモミミメイド

????

まぁいい、入ってみればわかるだろう


その店名を見た時に引き返せばよかったのに、、自分の第六感が与えた警告に気が付かなかった俺が愚かであった。


入った途端、入り口の扉が閉まった。

かちゃり、、カギをかけた音?


ここで気づくべきだった。


ふっふっふっふっふっふっふ、、、店に響く不穏な笑い声


ぶわっつ!!ばさばさばさばさばさっ!!!


目の前に現れた、あの注文に来たやつと色違いが10羽、、10人?


「さあ、席に座るっちゃ、、、」

まぁ、、そうだよな、、


俺達は不審に思いながらも席についた。タカシは目を輝かしている、厨房に猫耳が一瞬見えたからだ。そしてその足もとには厨房長靴!白いやつな。つまり、普段は白長靴を履くネコ獣人とタカシは判断したのだろう。普段も靴を履くはず!!と。


鳥人達は、俺達が選んだ席からカウンターまで並んだ。おかしな並び方だ。


ここで気づくべきだった。


めにゅーだっちゃ、と渡されたメニューは、なんか、べとべとでちょっとくさかった。

中を広げるのに、くっついてて苦労した。


ここで気づくべきだった。


メニューの中には普通の品が並んでいた。手書きでおかしなものが数点あるだけで、他はまともだった。

俺は少し安心した。


その数点を気にするべきだった。


「コーヒー」

「ビール」

「ガンズットラルダンリャーギヤヴィラバンディゴージャラルデッカッキーノピセッツパフェ」


目の前の鳥が、後ろに居る鳥に耳打ちした。後ろの鳥はそのまた後ろに居る鳥に耳打ちした、それがカウンターのまえに居る鳥まで続いた。

「卵カレー」

「オムライス」

「水」

「「「ちっげーーよっつ!!!」」」

正しい注文がカウンターに届くまで、俺達は店から出してもらえなかった。

さっきかなり削られ、今も更に削られたおれは、この世界に来て初めて魔力不足で転移ができなかった。




翌日

「おはよーございます!イサムさん、きのうケモミミカフェ行ったんですって?!

いいなー、俺も行きたいなー、こんど行きましょう、一緒に!!」

翔太が元気にそう言ってきた


「いや、、いかない、、、、」

「え?どーしたんすか?なんか食い物にあたったとか?だったら今度は飲み物だけにすれば・・」

「いや、、ちがう」

「へ?すっげー顔色わるいっすよ?いったい、、」

「こわいからいい、」

は?

「怖いから行かない、もう二度と行かない、、」



俺のトラウマは、半年後、翔太がたまたま行った3件目が大当たりで、俺が翔太に強制的に連れて行かれるまで続いた。

ちなみにタカシはあれをタカシなりに楽しんでいたようだ。

「おもしろかったっすね!!10時間いたのに飲み物代だけだったし!!」


そう、注文が通るまで10時間

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