第27話 元ゆー、王・教皇、王子達どころか、一国全滅させちゃった、てへッ♪
マッシムとカッシムは、銭湯王都店で働いていた。
今は営業終了後の風呂掃除中。
副支配人見習いになっても、手が足りないと率先して動くのだ。
タカシに爪の垢を飲ませてやりたい1kgほど。
カ「こっち、風呂の種類多くて掃除が大変だな」
マ「ああ、でも種類が多いほうが面白いな!」
従業員は通常営業終了後に風呂に入れる。だから自分達も楽しめる。
カ「お前はどれが好きだ?」
マ「臭い硫黄泉かなー」
カ「・・・・・・・、まぁ、好みだからな、、」
マ「カッシムは?」
カ「地獄湯かなー、、なんか魔国思い出さねー?」
マ「うーん、硫黄泉のほうがなんか懐かしい臭いだけどねー」
カ「・・・・・・・、まぁ、人それぞれだけどな、、、」
マッシムとカッシムは森銭湯のほうでの経験があるので、こっちでは最初はリーダークラスになった。そんでも自分達の範囲内でいろいろ指導しながら自分達も働いていた。
魔人の多くは動くのが好きだ。勇者のイサムやタカシみたいにゴロゴロしたい、とはあまり思わない。歳取ってもそれは変わらないのが多い。
さて
こっちの世界の国々では、決まった宗教を持っている国は少ない。
多くの王家は
「どこの宗教にも肩入れしない。宗教はその信じる者たちがその神を選ぶのだ、国家が強制するものではない。」とかもっともらしいこと言ってはいるが、要は”勇者召喚ができる導師魔術師がいるところを優遇する”ために、国の宗教を決めていなかった、決めることは出来なかった、というだけだ。
なので、各宗教が「信者が多いほど召喚術士の資質ある者が見つかる確率は上がる」とするのは仕方がないこと。
でも、実際そういう理屈通りには行かない。
今最大の切り捨て教なんか、一時期、全信者が村一つのみ、にまで落ちぶれ、今年で終わるだろうとか言われていた。でもその数十人しか居ない村から2代続けてそこそこだが一人で人間を召喚できる者が出た。
2代続けりゃ、大半の一般人なんかイチコロで騙されますよねー?「うちがほんものの神を持った宗教だ」とかさー。
勇者クラスを召喚出来ることはめったに無い。なので数十年に一度そういう召喚できる者が発見されるが、そういう者達の10−20人、というか、召喚できる時期があるというのか、めったに勇者は召喚できない。
(つーか、神の気分次第といったのが実情なのだが)
以前最大だったヘボイ教はそのときに落ちぶれ、今では地方小国専門とか言われちゃってます。
更に神道と同じような装束の宗教もほんの一部で存在している。他にもいくつも規模の小さな宗教が在る。
このように、雑多な宗教が混在しているのが、この世界。
だから、魔人や獣人への迫害もあまり多くはない。めったになかった。
宗教が力を持つと、強大な敵を作り出す、わざと。そして信者に恐怖心を与え、神への依存度を爆上げする。そのための人身御供として、獣人や魔人が選ばれるのは、ひと族の世界では自然な成り行きだろう。
そういう、宗教が国を支配し、獣人や魔人を悪として迫害している国が、この世界に一つだけまだ存在した。
この世界最大の国バカチン。
その国の王、クーサイ・バカチン。第一王子カワアーリ・バカチン。第二王子ウイニー・バカチン。
王は教皇である。二匹居る枢機卿はカワアーリとウイニー。王家が教会を支配しているというか、似非宗教が国家を作って、周辺諸国も宗教侵略した構図というか。
この話をメフィストフェレスから聞いた時、
一番最初に思ったのは、(なんかそいつら親子は下のほうに多大なコンプレックスを持ってて、それが原動力?とかなんだかか?w)
「ははぁ、、天界の神たちが楽しんでるんだな?もろわかりだなー。奴らの誰かはなんらかしらのサジェスチョンも与えられてるんだろう、、、
乗ったら敗けだ。放置決定♪いいな?」
先に釘を刺す。こんな話をすること自体、なんかあるんだろーから。
「御意! ですが、、」
とメフィは続けた。
魔人達がかなり迫害され、バカチン国内だけではなく周辺国でも勝手に魔女狩りと称して魔人達を虐殺しているそうだ。
最近魔国でもそのことについて世論が出来つつ在るという。
もともと魔人は各個人がかなり独立しており、他者への干渉はあまりない。が、そのような魔人達さえもが「問題だ!」と世論ができてしまうということは、今回は限度を確実に超えてしまった証でもある。
このような場合、今までではほぼ戦争に繋がった。
「逃れる手は?」俺
「誰かがバカチンを滅亡させれば、戦争自体は起こりませんね?」
・・・
「はぁー、、、わかったよ、、魔王、良いやつだからなぁ、、、悪評立たせたくないわ、、、」
「ですね、完璧にバカチンの糞どもが100%悪でも、ひとはひとの味方をし、ありえない屁理屈を作り出して魔王様を極悪人に仕立て上げるでしょうからね」
「ああ、それは確実だなー、、、、ま、善は急げ、今行くぞ」
「御意!!」
「あ、タイム!、設定!! あーゆー狂ったやつらって、信者も洗脳されてっから厄介なんだよ、全員一人残らず燃やしちまえばいいけど、、、どうする?」
「んーーー、広大な土地が空くのはいいことですが、、選別とかめんどいですよね?主様には。」
「うんにゃ、全く?心からその似非宗教信じている者って限定して燃やせばいいぜ?魔力なんかほとんど(10回勇者比)使わないだろうし。」
「ではそれで?」
「でもなー、赤子とか絶対生き残るだろう?で、親は燃えちゃう、、」
「あー、、面倒くさいですねぇ、、、いっそ全部?」
!!、「こーゆーのどうだろう?
俺が天使か神に擬態して、切り捨て教は似非宗教なので何一つ残らす滅しなさい、って命令するの。で、目の前で切り捨ての教皇を燃やすの。効果在るかな?」
「あー、面白そうですね♪、んじゃ主様は神で、私が天使やりますよ!」
決定したので、擬態して、お互いにそれらしく見えるか確認後、転移。
バカチン聖国
聖都 (自称聖国・聖都wwwぷ!!)
俺は空に浮いたまますごくでっかくなって、首都全域からよく見えるようにしてる。その姿は、バカチン地方都市にも幻影魔法で投影している。
王都や各地で人々は表に出て俺を見上げ始めた、どんどん人が集まる。
城から(自称聖城w)王達も急ぎ足で出て来、人々を蹴散らし押しのけ排除し、俺の足元あたりに空間を作り、跪いた。
「おお!神よ!!我らのために顕現なされたのですね!!」
「ありがたやー!ありがたやーーー!!!!」
「我々に、ありがたいおことばをっ!!!」
神はその言葉をはっする ぷ
「自称、聖国の者たちに告げる。
私は天界の神。青い火炎の神である。
お前たちは神を愚弄した。
お前たちは、お前たちがでっち上げた存在しない神を信仰し、権力を作り上げそれを利用し、虐殺を繰り返した。
天界は、お前たちを見過ごさないことにした。
塵芥(ちりあくた)のごとく者たちにはかかわらないことが大前提の天界が、この措置を決めたこと、その意味を知れ。
お前たちは、天を敵に回したのだ。
死ね。」
俺の声は首都中に響き渡る。投影先にも、バカチン全土に響き渡る。
全く理解できていないバカ王が、青い火炎に包まれる
「うっぎゃーーー!!わしがなにをしたっていうんだーーーー!!わしは神だーーー!!わしこそが神になるべきなんだあああああああ!!!!・・・」
自分を神にするために神が現れたとか思ってたんだろうか? すげーよなーー、、自意識過剰杉、、
クズ王子達は一瞬で王から離れ、視線は青い火炎で燃え盛る王から離せない、それは不可能なほど目を見開いて瞬きすらしない。
「お前たち塵芥に、一度のみのチャンスを与えよう。
教会関係者、教会関係のモノ、全て滅しろ。かけらも残すな。
お前達がその穢を信じたため、この世界は大きな負荷を負ってしまっている。
お前らがその罪を背負うのだ。
さあ!民衆達よ、教会の者たちを殺せ。指一本たりとも原型を残すな。
経典を燃やせ!一片たりとも残すな。
教会を破壊しろ、瓦礫は砂になる迄すりつぶせ。
さあ!いけ!!」
俺は王子2人と、地方各地の教会のトップを燃やす。
バカどもは動こうとしない、、
なので狂信的な信者達を燃やす。
群衆の中であちこちから青い火炎が立ち上る。
うわーーー!!ぎゃー!きゃああああ!!
「こいつら言うこと全く聞いてねぇ、もう全部もやしていいかな?」見た目神な俺
「そうですねぇ、、もやしてしまいましょうか?、、いや、もう少し様子を見てみましょうか?」大天使に擬態したメフィ
それを聴いていた、僅かな幾分正常を保った者たちが棍棒や包丁やなにか身近にあるものを持って教会の者たちを殴り刺しぶっ叩いていく。
恐怖におかしくなったモブどもも自分がわからずにそれに同調していく、もう自分が何をやっているのかさえわかってないのだ。
そのうち、自分の周囲の者たちと殺し合いを始めた。
(精神がものすごく脆いな?ひっぽんの底並)
(まぁ、そーいう脆さ故に、信者になるんでしょ?騙されるんでしょ?あーゆー奴らって騙されたがってるんですよねぇ、すがってりゃ楽だって。)
(あー、おまえ、そうやってかなりたぶらかしてきたんだったっけ?)
(あっはっはっはっはー、何言ってるんですか、人間のほうだってわかってるんですからね?私は事実を包み隠さずすべて言っていましたよ?毎回)
(・・・ばかばっかし、、ってことかー。バカ騙しておもしろかったか?)
(だから今はそんなことやっていないでしょう?バカ相手はつまらないって思い知りましたよ)
(だよなぁ、、これ見ていると、、つくづく、、、なんで本物が存在するのに、わざわざ似非を信じたがるんだろうなぁ、、)
(騙すのがうまいんじゃないですか?ひとレベルでは。もしくは本物を信じたがらない?ウソを信じるのが好きなんですかね?理解しがたいけど、結果を見るとそんなんばかりですよねー)
・・・・
などとつまらんことを話しているうちに、全国的に生き残りは幼児くらいになってしまった。
「なんだ、結果は一緒じゃん、、どうするよ?」
「仕方がないですねぇ、、孤児って、人間の国じゃどーせ厄介者扱いにされちゃうし、、私がまとめて魔国に連れていきますよ」
「食うのか?」
「阿呆ですか!!!王宮が各地に孤児院を持っているんですよ!そこに預けます。
教育とか食事とか、一般家庭よりいいですよ。なんたって魔王直営なので。
魔人の国なので、孤児院ったって見下す者などいないし、成人したら王宮勤めもできます、なったって身元は確実ですからね。」
「あー、まーそーだな、、、なら、人の国の孤児たち全員そっちに送りたいなー」
「、、、、、一応魔王様に言ってみますが、、数が数だから、、、あと、食事の質は、、こっち、人の国のほうが旨いですからねぇ、幼児までならともかくも、ソレ以上に育ってたら、」
「ああ、厳しそうだな、、まずい飯を子供に食わせるのはかわいそーかなー、、ソコ改善できたらいーのになー」
「・・・そこも、魔王様に提案してみますから、、、」
「ああ、んじゃ頼むぞ」
「御意」
バカチンが滅亡したので、周辺諸国は自国内の切り捨て教を禁止、関係者達を全員処刑した。でないと神の祟りが恐ろしいからね♪
でも他のが台頭しだすからなぁ、、もぐらたたきかよ、、、
2日後、魔国から帰ってきたメフィスト
「おう!ご苦労だったな、、悪かったな全部押し付けたようで」
「まぁ、、いいですけど、、、魔王様びっくりしてました、が、戦争にならなかったんで、孤児引き取ることくらいなんでもないって。
あと、孤児院は各地の孤児院を拡大するのと、他にも作るので時間かかると。
だから今はここの幼児だけにします。
一箇所収容では人同士がかたまっちゃうから魔人との関わりが薄くなるので、せっかくだから魔人と孤児達の接触機会が極力多くなるように、なるたけ多くの地域にばれけさせるそうです。
その地域の孤児たちや貧民の子がいれば援助しやすくなるし、、、」
「おう!魔王、やるなー、、唯では起きないって感じだな!!」
「はい、今の魔王様は脳筋なだけではないですからね、」
「ああ、理性は感じてはいたよ。いっそ、世界征服しちゃえばいいのに、手伝うぜ?」
「あー、、いいかも、、おいおいそっちのほうに誘導していきますよ」
・・・こいつ、一体、、、
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