第4話 元**、教官に擬態して冒険者たちを・・・


「おらぁー、なめとんのか!ゴブリンも大群になってたらそんなちんけな逃げっぷりだとすぐ殺されちまうぞ!ゴブの糞になりたいのかっ!!このゴブ糞ども!!もっと真剣に走れ!!!逃げろ!!死ぬ気で逃げろ!!!おらおらおらおらぁああ!!」


アーミーグリーンの迷彩服のマッチョオヤジに擬態した俺が、「訓練」を施している。


あれから2チームとも荷馬車満載分まで3日で稼ぎ出した。で、次の荷馬車のためにここに7日連泊する。

一日2部屋で銀貨3枚だけ、という激安値なので王都に戻るくらいならこっちに居たほうが安く済むし体も楽だ、ということ。


で、

彼らも暇なので「なんか無い?」

「ありますよ?訓練施設。今なら訓練も一人銀貨一枚で5日間朝から晩まで訓練まみれ、一気に鍛え上げられますよ?」と、メフィ

今までが今迄(と言っても2日弱のことであるが)なので、「これもなんか期待できそう!」と乗ってしまった2チーム8人。



「あ、、あたし、、魔法使い、だから、、」

「あー!?魔法使いは逃げないでいいのんか?あ?魔力切れたら逃げるだろ?当たり前だ!!お前はなにか?魔力は底なしか?底なしならやめてここで休んでよし!でないなら、お前の命を守るために、走れ!!死ぬ気で走れ!おらぁああまだ死ぬ気が足りんっつ!!」

どっかーんどっかーんどっかーん!!!!


最後尾の魔法使い達の真後ろを魔法で爆破しまくる。

泣きながら走る最後尾の2人の少女たち!。その少し前を走る女性2人はグラップラーだけどね!



旗取り棒の下で、なかなか上まで登る事ができないのでそこに溜まる冒険者たち、、

「あ?このくらいできないでベテラン冒険者か?みてろ・・」

俺は靴を脱いで素足になり、土に足裏をずりずりしてから両手にペッペッ、ごしごしごし、、少女たちが嫌そうな顔、、


うりゃっ!!

しゃかしゃかしゃかしゃかしゃかしゃかしゃか・・・・フナムシみたいだろーなー端から見ると、、さぞキモかろうよ、、


がしっ!右手で棒のてっぺんをむんずと掴み、左手で小旗を取り、バッと右手を離す。

ひゅーーーーードッスン!!

ずぼっずぼっ、地面にめり込んだ足を引き抜いてパーティーリーダーの1人の髪に小旗を差す、

ニカッ!サムズUP!(俺)


「おら!お前ら、順番にやれっつ!!!」俺


皆泣きながら何度も何度も挑戦し、全員どうにか取れた。

落ちて骨折とかしたのも何人も何回もあったが、その場で俺が魔法で回復させた。

安心安全?な訓練だなっ!!



流石にベテラン冒険者達。前衛でなくとも全員が4日目には比較的余裕を持ちながらクリアでき、走破時間もそこそこになった。


「よーし、んじゃ午後からは剣技なー」俺

「「あ、、わたしたち

「再度言う、おまえら魔力

「「わかりましたっつ!!」」

グラップラーは魔力なくなるとさほど強くなくなるしね!!


午後

はー、結構いけるんだなこいつら、、連携もとれるんだろうなあここまでならば、、、と。

程度を知るために俺と一人ひとり模擬戦を最初にやっているのだ。


魔法使い以外はまぁまぁかな、、。


休憩中の冒険者たち

「なんか体が気持ち悪いほどよく動くんだけど?」

「ああ、俺もそんな気がした。二段上みたいな、、」

「え、皆も?私も、直接戦闘などほとんどしないけど、今日は自分じゃないくらい、、でもコテンパンだったけど、、」

「、、やっぱあの地獄みたいなへんなとこの訓練だろうなぁ、、二度とやりたかねーけど、、」

うんうん×7



それから夕方までそれぞれを、丁度いい具合にこてんぱんにした。

二段上くらいの技量でやったから、これからの参考に成るだろう。


訓練最終日の明日が終われば、森に入った時に訓練成果の実感をえられるだろう。

俺も昔々はそうだったなぁ、、あの実感は最高だったなー、、伸びれる時に伸ばすのが一番効果的だからなー。



最終日は、ちょい上くらいで相手してやった。順繰りにやってるから、自分の以外の者達の戦いを見ることができる。

回数が増す毎に、皆向上している。最後にやもう一つギアを上げてやらねばいけなかったくらいだ。


訓練最終日、終了!

「今晩はゆっくり温泉に浸かって、腹いっぱい食って、よーーーく寝ろ。で、あしたは体を動かすな。だらだらしていろ。それが最も効果的に仕上げをしてくれる。わかったな。」俺

「「「「「「「「はい!ありがとうございましたっ!!」」」」」」」」


「あ、魔法使い、おまえ、もうその杖じゃ危ないぞ。一日持たずに折れる。なので、できれば鋼の杖で、埋め込んである魔石は少しでいいと思う。できれば増幅用魔石は杖以外に身につけるほうがいいけどな。武具屋で相談してみろ。拳士もグローブを強い素材のモノに変えたほうがいいぞ。」俺

「「はい」」

(メフィスト、聞いてたな、頼むぞ)

(ガッテン承知いたしました)

どっからそーゆー言葉を仕入れてくるんだろ?


翌日、女子2人は一日かけて武具屋でこれまたメフィストとあーでもないこーでもないやっていた。

まじ木の杖なんか強化してても、今の彼女らならイッパツで折っちまうだろう。できるなら金剛杖くらい持たせたいわ。


メフィ、No2(サブ)に相応しいのがいないのかな?なんでもかんでもメフィストばかりというのも困るなー



翌々日の朝

「んでは行ってきますっ!!」

2チームはなんかはちきれんばかりの精力を身に秘めて出ていった。

「面白そうですな」メフィスト

「ああ、そうだな」

俺は最初に勇者になったばかりの頃を思い出していた。



俺が食堂の端のテーブルに付き、メフィがお茶を持ってくてくれた。

「ときに、主様はつがいを得ないのですか?」

は?何いってんの急に、、


「何考えてんだかしらんが、、生活の将来までの安全を確認できなきゃ、その気にならん。」

「ああ、過去のことをおっしゃってるのですね」

「おまえは、俺の過去まで知ったのか、、油断も隙きもありゃしないってこったなぁ、、

そーだよ、嫁と子供を人質にとられてみろ、もうトラウマだ。」

「勇者にもウイークポイントがあるんですねぇ、、」

「だからそれを作らない。」


・・・・・

「お前ら魔人ってつがいにならないの?」

「ふむ、、、そういったのは、、、聞いたことないですかねぇ、、」

ふーん、、

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