ふつうの日記

アリス

2019年10月6日 愛

 わたしはそれだけで満足している。わたしは誰かを愛したいわけではない。愛されたいわけでもない。ただ、若い生命に自分を滅ぼされる幻想に執着しているだけだ。


 痛みと苦しみを与えられることが、自分にとって愛を引き受けることだと錯覚している。


 自己犠牲の精神と性欲が歪んだ形で表裏一体になっている。


 わたしは自分が愛したいという人間に滅ぼされたい。これは愛ではない。決して。


 愛とはなんだろう。

 わたしは愛を信じていない。

 純粋な愛など、存在しない。

 でも、わたしはこの期に及んで、愛を諦めることができない。


 この苦しみもまたわたしの快楽になってしまっている。

 自己憐憫の快楽。

 だからわたしはいつもふざけたフリをして、そういう自己愛を覆い隠す。

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