魔女の後継者（廃稿）

第11話 傲慢、憤怒

　霊符が爆発した時、達也と優子はフネウが爆発で死んだのかどうかを知らない。

　彼らはいつでも戦う準備をするように、どちらも彼らの神経をリラックスさせる勇気はではない。

達也の爆発霊符は通常の爆発霊符とは異なっている、元の5倍の爆発力を持っていく。

　爆発後に放出された黒い煙はゆっくりと消えていき、達也はその黒い煙の中にかすかな人型の人影を見た。

　黒煙が完全に晴れた後、二人はフネウが殺されていないことを知った。 爆発していないことに気付いたは、すぐに優子を見て話した。

「魔法は残っているのか？ 残っていたらすぐに渡してください。 」

「まだ魔法が残っているのですが、それを倒す方法を考えたのでしょうか？ 」

「できれば10分か15分くれ。」

　達也に応えて彼女は頷いた。

　彼女が達也に魔力を全て移し、達也が優子に呪力を全て移したので、二人は手を繋いだ。

　魔力と呪力を全て発信し終えると、黒煙は完全に消えていた。 時間稼ぎのため、あわててフネウと戦うことにした優子。

　フネウは口から血を吐く。爆発でようやくダメージを受けたが、フネウの怪我の程度はわずかだった。

　手のひらの血を見て、フネウは拳を握りしめて怒ったような口調で言った。

「くそ！？あなたの下等な人間！地獄に落ちろ！」

　激怒したフネウは優子と戦うために駆け出した。

　フネウとの戦いの最中に優子を見た達也は、秋水を地面に叩きつけると、すぐに左手を上げて雷光を放った。

　エデンの赤い空にはたくさんの雲が現れ、雲から稲妻が出て、空は灰色になった。

　「あと十分だけだ、頑張れ！京。」達也は心の中で言った。

　「鬼道二刃 鬼気」

　二本の短剣は鬼氣のようなオーラを放つ黒いガスを放ち、フネウに斬りかかった。

　フネウはチョップを拳でブロックし、優子を拳で攻め続けた。その後も優子とフネウは十分間戦い続けた。

　最後の五分。

　時間が経つにつれ、フネウが有利になり、優子は不利な立場になっていた。

　フネウの重力拳攻撃を回避するたびに、視界に影響を与える爆発霊符を放つ。

　しかし、今度は優子が霊符を放つと、フネウは爆発霊符の爆発をかわした。

　優子の左足にパンチが当たり、優子の左足の骨が折れる音がした。

「ぴしゃり！」

　彼女はじっとしていられず、苦しそうな表情で地面に倒れ込んだ。

　「Game Over。」

　フネウが優子の腹を殴ると、優子は死んだと思って目を閉じた。

　突然、フネウの目の前から優子の姿が消え、拳が宙を舞った。 達也は「瞬雷神」を使って優子を自分の腕に転送しく。

　優子はゆっくりと目を開けると、片腕で抱きかかえている達也の腕の中に自分がいることに気がついた。

「すまない、怪我をさせろ。そして、ありがとう。」

　フネウは空の様子がおかしいのを見て、雲が多くて空が灰色になっているのを見た。 雲の中から雷が飛んでくるのに気がついた。

　達也は左手を落とし、大きな声で言った。

「雷鳴 麒麟（キリン）」

　フネウの頭上に雷麒麟が現れ、雷麒麟は口を開けて突進してきた。

　雷麒麟がフネウの体を通過し、フネウは麒麟の内部で雷に打たれ、麒麟が爆発して大量の黒煙を出す。

　フネウが麒麟の体に感電したのかと思った達也は、突然、黒煙の中から駆け出してきた。

　それを見て、達也はすぐに黒覇秋水を地面から引き抜いた。

　「レッチェ」を使って攻撃をかわしたかったが、達也の魔力では「レッチェ」を使わせることができなかった。 無理矢理に「レッチェ」を使わせると、達也の魔法が切れてしまい、最終的には死んでしまいく。

「あれ~！お前ら何しに来たんだ？ 」

　女の声を聞いた三人は左の方を見た。

　黒髪の長い女性が着物を着て日本刀を持っているのを見た。

　フネウは謎の女を無視して、謎の女一歩一歩フネウの前を通り過ぎると振り返った。

　次の瞬間、フネウは切り刻まれ、彼女は傲慢に言った。

「よくも無視したな！？本当大胆です！」

　謎の少女が一撃でフネウを殺してしまったことに、達也と優子はショックを受けていた。 鞘から剣を抜かないほどの速さだった この謎の少女は簡単ではない。

　彼女は達也と優子の両方を見て笑顔を見せた。 黒髪の少年が達也に似ていることに気がついたので、聞いてみた。

「もしかして... 今は小達也ですか？」

「ああ... うーん。」ショックを受けた表情から元に戻った達也。

「フー！ あなたを助けないと、彼女は私を殺すことになる。 」謎の少女はため息をついて言った。

「小達也と小優子、一緒に来てね。 」

　謎の少女がそう言って振り向いて去っていくと、達也は優子を背中に乗せて謎の少女の後を追った。

　達也は歩きながら考えたが、そこにいた謎の少女を見たことがあるような気がしたが、どうしても思い出せなかった。

　その時、二人は洞窟に来て、謎の少女が歩いているのを見たので、達也は中に入っていった。 中にはテーブルと椅子が二つあり、赤毛の短い女の子がいました。

　「くたばれ！ 誰も連れてくるなと言ったはずだ！」赤毛は怒って着物の女に言った。

「まあ！そんなに怒るなよ。助けないと死んでしまう！」

　赤毛の少女が達也を見ると、驚きのあまり目を見開き、「もしかしてこの子は600年前の少年なのか！」と呟いた。

　彼女は一瞬立ち止まってから言った。

「あの男は彼女の好きな男だ。」

「私が間違っていなければ、魔女ですか？」達也ちょうど思い出したから聞いてみた。

「どうして...」

　優子は達也が冗談だと思ってたけど、魔女になれるわけないじゃん。

　でも...

「冗談じゃない！ 私たちは確かに魔女です。」

「私は傲慢魔女ルナであり、彼女は憤怒魔女エミリーです。」