第十幕(会話)
第20話 郵便受け
廻りが明るくなって、【会話モード】に変わる。校庭の裏庭。
【会話モード】
あたい 何してんの。
おいら なんだよ、ビックリするだろ。
あたい お化けを見る顔で、こっちを見ないでよ。
おいら あたい、なんでここにいるんだよ。
あたい またここに1人でいるのかなあと思ってさ。
おいら 腕、大丈夫か?
あたい 腕!? 全然大丈夫だよ。
ほれこの通り。(腕を肩でグルグル回す)
おいら なんだよ、ビックリさせんなよ。(あたいの左腕を叩く)
あたい 痛っ!
おいら 大丈夫か!?
あたい (少ししてケロっとして)騙された! 全然大丈夫だから。
ほれこの通り。(腕を肩でグルグル回す)
おいら なんだよ、ビックリさせんなよ。本当に心配してたんだから。
あたい 心配すんなよ。何ともないんだから。
これからはさ、日記の交換だけど、家の玄関の郵便受けに入れることにしよ
うよ。
おいら そんなのめんどくさいよ。「あたい」んちってさ、
学校からも「おいら」んちからも遠いからよう。
あたい あたいは、こう見えてもクラスの男子の人気者なの。
男の子と日記交換しているところを他の人に見られたくないの。
週刊文春されても困るの。レディなんだからね。
おいら 文春は可愛いタレントしか相手にしないの。
あたいの場合は、お金を出しても文春してくれないぜ。
あたい あたいは可愛いのよ。
おいら 自分で言う奴ほど、ブスなんだよ。
あたい 年頃の男子は、好きな娘にブスって言うものなの。
塩らしいこと! おいらって!
おいら 馬鹿言ってんじゃねえよ!
おいらだって、あたいと一緒のところを、クラスの奴に見られたくねえん
だよ。
あたい じゃあ、郵便受けに入れると言うことで。よろしくね。
おいら めんどくさいけどな。
あたい 分かったあ!?
おいら 分かったよ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます