ノーナシ人間
芦田 篝
プロローグ
2004年8月3日
11時06分
まばらに雲がある晴れの日。
2階建て
青い
グループの中で一番背が低く、メガネ男子の
「あぁ〜、あっち〜…で、やっと次で決まり?」
「だな!絶対俺が勝つ!」
スポーツ万能で、元気だけが取り柄である
「やっとだねー、私は皆と遊べれば、どこでも良いけどね」
いつも笑顔で、メンバー唯一の女子
「長かったなぁ…おい
なんでも器用にこなして、よく家を集合場合に使われてる
「勝ち抜きじゃ負けたら終わりじゃん!やっぱ誰でもチャンスがあるルールじゃないと、つまらないもんね!」
「とか言って、
"
「「絶対そう」よ」とほぼ同時に答えた。
「まーまー、負けた奴は黙って見てろよ!
やるぞ!
♬〜♬〜♬
「
電話の音に気付いた
「ん?大丈夫だよ、母さんがでるよ。それより始めようぜ!」
ー小学校6年の夏ー
梅雨が明け、ようやく夏本番になった。
同じ公立の中学校に進学をする
この4人は、夏休みに行く場所を決める大勝負をしていた。
遊園地
プール
川遊び
海
映画
花火
夏祭り........
行きたい所、やりたい事なんて無数にある。
その為子供同士ではよくある、口論になってしまいどうしても決まらず、それぞれが出した候補を賭けてオセロで決めることになった。
中学生になれば、レベルが上がる勉強、興味のある部活、新しい仲間との出会い。
同じ中学校とはいえ、今の4人が集まれる回数は減ってしまうかもしれない。
だからこそ彼等は、決して遊びではなく本気で
そして現在、
ジャンケンに勝った
「みんなゴメンね。
「え、今!?
後でじゃダメ?これから大事な...「いいから!少しだけだから!」
普段は見せない母親の焦った顔を見て
"ちょっと待ってて、すぐ戻る"
そう言って縁側を引き戸で仕切った部屋に
部屋に入るなり母が
部屋に入るとすぐに母親が
「さっきお父さんの会社から電話が来て...」
電話の内容を聞いた
そもそも小学生だから、それぐらいにしか思えなかった。
しかし、この出来事がキッカケとなり今後起こる全ての事が彼の性格を変えてしまうとはこの時は思いもしなかった…
2004年8月3日
11時21分
いつの間にか外では雲が広がり小雨が降っていた。
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