第25話どうあげだよ!いくらちゃん

「いやー、貰ったチケットがちょうど『まじっく1』の試合なんて最高だね!いくらちゃん」


「はーい。どうあげを生で見れるかもです。ばーぶー」


「お!先制したよ!いいぞー!」


「はーい。ばーぶー」


「あー、同点に追い付かれちゃった。優勝は間違いないと思うんだけど、やっぱどうあげ見たいよねー」


「はーい。そうですねえ。やっぱりなかなか生で見れるものではありませんので。見たいですね。ばーぶー」


「よーーーーーし!勝ち越した!!あーーー!追い付かれた!あれ?引き分けだとどうなるの?いくらちゃん」


「はーい。まじっくの減り方は『引き分け』だとかなりややこしいです。まじっく対象チームの『がおーず』の試合はどうなってますか?ばーぶー」


「えーと。あれ?引き分けみたいだね」


「うーん。これはまじっく対象チームの『がおーず』が引き分けで『じゃいんず』も引き分けならどうあげですねー。ばーぶー」


「そうなの?いくらちゃん」


「はーい。引き分けだとまじっくが減らないパターンもあります。ちょっとややこしいです。ばーぶー」


「へえー。なんか難しいね。でも、ようは勝てばいいんだよね。勝てば」


(『がおーず』『じゃいんず』ともに引き分けで『じゃいんず』ゆうしょー!どうあげ!!)


「引き分けでも優勝だー!どうあげだよ!なんかモヤモヤもあるけど」


「まあ、生でどうあげ見れたからいいじゃないですか。ばーぶー」


本当は『がおーず』一筋30年のいくらちゃんであった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る