第10話わたみ姉さんだよ!いくらちゃん

「見たよー!いくらちゃーん」


「何をですか?ばーぶー」


「昨日、喫茶店でショートカットの色っぽいお姉さんと一緒だったでしょー」


「はーい。あれは・・・。わたみお姉さんです。ばーぶー」


「え?いくらちゃん、お姉さんいたの?」


「いえ、従妹ともちょっと違いますね。はとこ・・・でもないです。おばあちゃんのお兄さんの娘さんです。あ、おばあちゃんのお兄さんは双子なんですが弟の方の娘さんです。ばーぶー」


「なんか、ややこしいね」


「はーい。なんか勤め先がぶらっく企業らしく、相談に乗ってました。サービス残業が150時間を超えてるそうです。ばーぶー」


「それはひどいね。労基に駆け込んだ方がいいんじゃないの?」


「はーい。労基も腰が重いそうです。ばーぶー」


わたみ姉さん(44)の力になりたいいくらちゃんであった。

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