クレソプレーズの石言葉は「心の平和」

どうもスライム道です

今回視点が甘夏さん視点に変わります。

予定としては花言葉は華道、石言葉は甘夏という感じでやっていきたいと思います。

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私は初めて華道 蒼汰という存在に出会ったとき不思議な存在だと思った。

彼はスマートフォンをいじりながら店番をする彼の姿は嫌々親の手伝いをするそれだ。

私が声をかけてた時こちらを見たがその辺の石ころでも見るようなそんな目つきだった。私のことを初めて見る男性は容姿に対する下心丸出しで見るか親の威光に恐れるの2択だった。それが初めてゴミでも見るような目で見られたのだ。気にはする。

そして意外にも早く答えは見つかった。学校で見かけたときは驚いたがその時彼の目を見て気付いた。仲のいい生徒以外は全部石ころのようにしか見ていなかったのだ。だから私にもあのような目つきをしたのだろう。


そして彼は今もあいも変わらず。誘拐犯と私を同じ目で見ていた。


『さあこれから親に送る脅迫映像を作るぜ。せいぜい懇願するんだな』


誘拐犯の恐ろしさに私ら思わず身体を震わせてしまっていた。


『さあ娘の命を返して欲しければ金を寄越すんだな。そうしなければお前の娘はこうだ』


パァン


銃弾がスマホを撃ち抜いた。


ブチッ!!


その瞬間、何かが切れた音が聞こえた気がした。


「おいお前、そのスマホケースの価値がわかってんのか?」

『なんだboy日本語じゃわからないぞ』

「おめえはそのスマホケースの価値が分かってんのかって聞いてんだよ!」


ブチブチ


彼の手首を縛る縄からどんどん引きちぎられる音が聞こえてくる。


『おいおいマジかよ。縄が腐ってたのか?だから鎖にしておけって言ったのに』


ブチブチブチ


それだけではない。彼の服すらも破れていく。


『こいつ、お前らナイフでこいつを殺せ』

『は?隊長何言ってるんですか?銃をぶっ放せばいいじゃありませんか?』

『じゃあ引き金を引いて殺せ!早く!!』

『はいはい……あれ引けねえなんでだ?』

『ち、もうやられたか?』


よく見れば誘拐犯たちの手が震えていた。引き金を引こうとするその指が震えて引くに引けないのだ。


「てめえがぶっ壊したのはなもう亡くなった漫画家のサイン入り限定スマホケースなんだよ!!!それに傷つけてくれるとはどうしてくれとんじゃワレェェェェェェエエエ!!!!!!」


華道君のシルエットが変わっていた元が痩せ型の体型だったのに対して今はその見る影も無く筋肉が脈打った流麗な肉塊がそこに居た。

私は華道君の変態に驚きこそしたが不思議と恐怖は感じなかった。むしろ今まで誘拐犯に脅されていたときのことを忘れるくらいの安心感が存在していた。


『あれ、涙が出てる』


悲しいのではない。けれども涙が出ている。その涙の理由が母に聞くまで私はわからなかった。


「オラァ!」


華道君は瞬時に誘拐犯の一人に近づくと瞬く間に誘拐犯を倒していった。


『ち、下手なカルト教団よりも恐ろしいぜ』


隊長と呼ばれた誘拐犯は銃は撃たずにナイフで特攻を仕掛け華道君を突き刺した。


『こりゃあ負けだな』


その言葉と共にヘッドロックで沈められた。


◇◇◇◇


「いやあ警察が来るまでしばらくかかりそうだけど良かったね」


あの筋肉ムキムキだった華道さんは元の痩せ型体型に戻っていた。

元の体型に戻った華道さんは誘拐犯の服を用いて念入りに縛っていた。


「あの、先ほどのアレは何だったのでしょうか?」

「あーアレっていうか俺、怒った時の記憶が無いんだ。だから何があったか覚えてないんだよね。昔怒った時も服が破けることはよくあったけど原因はわからないんだ」

『先天性パラミオトニアが精神的な理由によって解けた。そう考えるのが妥当だろう』


見ると隊長と呼ばれた人物が起きていた。


『あれ?おじさん起きたの?』

『ああ、坊主。まさか日本でこんな殺気を浴びるとは思っていなかったぞ』

『そう』

『ある程度日本語はわかるが先ほどの話坊主の奇怪なパワーに関してはなんとなくだがわかる。偶にいるカルト教団の狂信者たちと同じ精神からくるものだろう』

「ごめん甘夏さん後の方翻訳してくれる?」

「えっと所謂宗教的な狂信者と同じ精神からくるものだと言っています」

『そしてお前は十中八九先天性パラミオトニアだ。それも特殊なケースのな』

「甘夏さんまたお願い」

「えっと先天性パラミオトニアの特殊なケースとしか」

『ヘラクレス症候群とと言った方がいいだろうよ』

「えっとヘラクレス症候群だそうです」

「え?俺そんなムキムキじゃないよ」


隊長に質問をしようとしたとき隊長はがっくりと項垂れていた。


「息はあるっぽいね」

「華道さん今回はありがとうございます。巻き込んだのに助けていただいて」

「うーんでも俺、実感わかないからお礼とか良いから」

「でも………そうです。あれがありました」


ひょいと私は身に着けているブレスレットを取り出し彼に渡した。


「クレソプレーズです。石言葉は「心の平和」です。私にくれたものです。だから受け取ってください」


この思いが恋なのか何なのか知るために


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石言葉

クレソプレーズ「心の平和」「豊穣」「肉体の浄化」

誤字脱字ございましたらお知らせください。

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