第33話 バトゥーキ 迫稔雄 集英社
ヤングジャンプの主力が弱体化する中、あまり面白いとは思えない序盤から、炸裂しましたこの作品!
作者は嘘喰いで一世を風靡した迫稔雄。その新作なのですが、最初はなんだかよく分からない設定に、画力の無駄とまで思っていました。
カポエイラとその周辺文化なんて、あまりにニッチすぎるよ。ゴールデンカムイ以来ヤングジャンプはそういうの多いのかな、と。
それがだいたい20話ぐらいまでの感想だったのですが、ここで作品に化学反応!
カポエイラで戦う、ということがどういう意味なのか、主人公の出生の秘密が明かされると共に、バトルマンガとして覚醒!
カフェイン中毒のカポエイリスト先生とかが現れ、異種格闘をストリートで行うという点において、どれだけカポエイラが有利か、ちゃんと納得出来るのです!
カポエイラの後ろ回し蹴り、あれ躰道の蹴りと同じ理屈ですな。
そりゃ初見でかわせたら達人ですわ。
間違いなく悪党なのに、どこか憎めないB・Jとかも、最近の敵対者である半グレ集団も、とても魅力的です。
特にこの数週間の勘違い展開は、面白いと共に笑える!
ただ格闘マンガと見た場合も、カポエイラという武術の特性が現れていて、かなり現実寄りです。
カポエイラが強いのではなく、誰のカポエイラが強いのかと、先生も作中で述べています。
マジ切れしたらおでこが光るいっち、腹筋バキバキに割れててゴリラ可愛い。
どのキャラにもまだ見えない深い部分がありそうで、今後も期待度大です。
とか言ってたらとなりのヤングジャンプ行きになっちまったよ!
クソッタレ! ……コミック売れてなかったのかな?
まあ序盤がアレなのは認めるけどさ……。
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