第28話 ムジナ 相原コージ 小学館
忍者マンガの最高傑作はなんだろう?
若者というか、ほとんどの読者はNARUTOと答えるだろう。高年齢層などは伊賀の影丸というかもしれない。原作ありのバジリスクなどは私も好みである。
だが異色の傑作を挙げるとするなら、この作品が際立っている。
作者は相原コージ。そこそこ有名だがメジャーな作家ではない。
描いている作品も面白くはあるが、万人受けする傑作ではない。
だが読む価値があるかと問われれば、深く頷くだろう。
サルでもかけるまんが教室とかコージ苑など、ギャグ漫画が主体の作家であり、ムジナにもその要素はふんだんに取り入れられている。
というか主人公の必殺技がね……。これはそりゃ、相手も止まるわw
そんな相原コージであるが、この作品は珍しくというかほとんど唯一と言うか、ストーリーもとても面白い。
終盤のシリアス展開などは、何か勘違いしてしまったかのような錯覚を覚える。
いや本当に。あれって作者狂ってない?
あんな真っ当に終わる作品って、この人描けたわけ?
邪道漫画家と呼ばれているらしいが、こんな物語をぶっこんだりするのだから、それも納得の話である。
あまり説明するとかえって面白くないと思うのだが……これを楽しめる人は、かなり少ないのではないだろうか。
でも紹介するよ。だってそれが私の趣味なのだから。
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