第42話 幕間
国王は一人、執務室で荒れていた。
「くそ! あれから、マリーナリアが、一人になるタイミングがないではないか!」
その理由は、カイトが持ってきた報告書を読んだからだ。あれから、一週間経って、国王が謹慎を解除したのだ。本来であれば一ヶ月間の謹慎だったのだが、カイトの他に情報を集めさせる者がいなかったため、解除を早めたのだ。
「何か、何か無いのか!? 方法は!」
国王は机を思いっきり叩く。机の上にあった書類が一瞬浮く。
「……………………!!」
しばらく考え込んで、ふと一枚の紙が目に入った。
「魔武闘大会……これしかないか。何とか刺客を潜り込ませる事が出来れば……」
国王は、爪を噛んで誰かいないかを考えている。
「リリアーニアはだめだ。役に立たん。なら……」
魔武闘大会の要項を思い出し、国王はにやりと笑う。
「これならば、いけるかもしれん。だが、これは、マリーナリアが、学年優勝する前提だ。若干の賭けになるが、いいだろう。くくくくくく」
国王は、一人執務室で悪い笑みを浮かべていた……
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