第5話:後輩
小柄な女の子にぶつかった…だがここから恋愛に発展はしない気がする…。
俺の長年の勘っ!
あ、俺記憶ないんだった……。
「せんぱーーい!!」
「ぬわぁっ!!」
突然女の子に抱きつかれてしまった。
「ちょ、ちょっと!?なんだいいきなり!てか君誰!?」
「ふぇ、先輩私のこと…覚えてないんですか!?」
「うっ……そんな泣きそうな目で見つめないでおくれ…すまない、記憶喪失してるから…」
「あ、そっか……それじゃあ改めまして、私の名前は“
「えっ!?そうなのっ!?」
「そうです、そうです!!」
よ〜く考えるのだ、鳴瀬 迅。
俺はモテたことないし彼女はいたことがない。
ということはこの少女が言う“大事な人”、とは、“大事な後輩”ぐらいが妥当だろう。
俺を騙そうなんざ三年早いぜ!
しかし…こんな少女も俺を騙そうとするなんて…恐ろしい子っ……!
「“大事な後輩”とかだろ?」
「え、先輩記憶戻ってるんですか!?」
やっぱりな…。
「いいや、俺がモテないってのと彼女がいたことがないってことだけ覚えているんだ」
「えー!?なんですかそれ…先輩モテモテなのに…私だって大好きなのに……」
後輩が顔を赤くしながら何かをぶつぶつと言いながら、自分の人差し指をツンツンしていた。
ん?髪に虫が……。
「ふぇっ!?!?せせせ、先輩!?」
虫を払おうと髪を優しく払ったが、なんか頭をなでなでしたみたいになっていた。
「あ!?すまない、嫌だったよな……」
「そ、そんなことないです!!先輩になでなで……ふふふ、今日はこのくらいにしておきます!!」
大層嬉しそうな顔をしながら花鳥 桃は廊下を駆けていった。
「なんだったんだ…?」
鳴瀬は困惑するばかりであった。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
毎回短めですまない!
次も日曜日に出す予定だからよろしく!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます