イーリスの手記

プロローグ

今日ラヴィさんが王になりました。ナージャ様ご覧になっていますか?彼女はとても立派です。貴方様のことを考えると胸が痛くなることがありますが、私たちは元気にしています。そこまで書いて後ろから声をかけられ我に帰る。

「イーリス何書いてるの?」

「ナージャ様にご報告をと思いまして墓前に添える手紙を書いていました。」

「師匠あっちでまた会えたかな?」

「多分会えていますよ頑張っていましたから。」

「そうだね。そういえば私も師匠になれたってことちゃんと報告しに行こうって思ってたんだ。手紙かけたら教えて私も一緒に行くから。その間イーリスの手記みててもいい?」

「ええ構いませんよ。書き終わるまでもう少しかかりますのでお部屋で休まれてください。呼びに行きますので。」

「わかった。またあとでね。」

そう言ってラヴィさんは自分の部屋へと帰っていった。手紙の方へ向きなおり、続きを書き始めた。ある程度書いたところで大きく伸びをして本棚の方へと目をむけ、歩み寄る。そのうち一冊を取り出し、ページを開く。思い出に浸りながら読み始めた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る