第5話 トビラ

不定期に訪れるこの感覚。

私に語りかける。私の視界に入り思考をぐちゃぐちゃにかき混ぜる。ヒントを次々と与えられ幾つもの世界が折り重なる。こっちへ来いと呼ぶ。

そちらに引っ張られる前に我に返り、目が覚める。

私はここにいていい。ここにいるべきなのだ。

ちりばめられたピースを繋ごうとすればするほど迷宮入り。

だから、ずっと言ってるじゃない。

記憶力もないしメッセージを理解するには早すぎる。

「今はそのときじゃないかも。わかるときにわかるでしょ」

「まあね。そうかもね。そういうものだよね」

そんなに弱くも強くもないけど私は私なので。

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