『日本語禁止ゲーム』日常の中のちょっとした遊び

 その二人の少女は、英語のみで会話し、日本語を言ったら負けというゲームをはじめました。


 ただし、二人とも英語の成績は常に酷いものでしたが。


「アイ・アム・ミナコ。ハウアーユー?」


「アイ・アム・リカ。アイムファイン」


「……」


「……」


「アイ・ライク・アクション・ムービー」


「アイ・ライク・ラブ・ストーリー・ムービー」


「……」


「……」


「アイ・ライク・ナポリタン・スパゲッティ」


「アイ・ライク・たら――フィッシュ・エッグ・スパゲッティ」


「……」


「……」


「アイ・ラブ・ユー」


「アイ・ラブ――え?」


「アイ・ラブ・ユー・ツー・イヤーズ・アゴ」


「……リアリー?」


「シュアー」


「ノー・ジョーク?」


「ノー・ジョーク。アイ・ラブ・ユー。ベリー・ベリー・ラブ。――ドゥー・ユー・ラブ・ミー?」


「……えっと……、アイ・アム……えっと……」


「……」


「……アイ……アイ……私は……」


「よっしゃ! 私の勝ち!」


「え!? あああー! ずるいィ!」


 終わり。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る