第44作 そうだ、京都に来たからナンパしよう
新しい土地に住むことになった。
ここ京都には友達もいない、彼女も、ましてや妻もいない、そもそも知り合いすらもほぼいない。
独りは嫌いじゃないが、まったく寂しくないといえば嘘になる。
かといってすでに出来上がってあるコミュニティに入るのも気が引ける。あまり知らない人たちと大勢でわいわいしたいわけでもない。
一人、たった一人でいいのだ。
この寂しさを忘れるほどの出会いでなくていい。逆にこの寂しさは時枝感じていたいくらいだ。そんな中で、それを軽く紛らわせられる程度の、誰か一人がいればいい。
友達でもなく彼女でもないが、友達であり彼女でもある、そんな関係性。
——そうだ。ナンパをしよう。
これは、俺が見ず知らずの土地で見ず知らずの女性と繋がっていく物語。
あとの話は勝手に想像して。
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