第25話 テスト勉強とはいったい
ㅤㅤㅤㅤㅤ―― Side
――
一学期の実力テストを一週間後に控え、学校は授業が午前中だけとなり、お昼前に下校となる。
今日は私の家で
私の部屋は、毛の長いカーペットに楕円形のローテーブル(ちゃぶ台的な)が置いてあるのでそこでする。
座布団は無いので、何か欲しければリビングのクッションをセルフサービス(自分で用意)で。
行儀が悪いかもしれないけど床の上にお盆を置いてそこにお茶を置いておく。
テーブルに乗せておくと邪魔だし、当たってこぼす可能性が有るからね。
同じクラスだから出される問題も一緒だから楽で良い。
因みにうちの学校はクラスによって担当教科の先生が違う事があり、先生ごとにテスト問題を作っているので、クラスが違うだけでテスト問題も違うという事がある。
「ねぇ
「ああ、ここは・・・・・・」
「ねぇ
「ああ、これは・・・・・・」
うん、順調だね。
私は元から授業内容は大体理解出来ているから、復習を、正に繰り返すだけ。
何時もこんな感じ。
寧ろ、下手に私独自のやり方を教えると迷宮に嵌るみたいでそこは自重する。
前に数学で私独自のやり方で教えたらフリーズしたからね。
何故か理解されなかった。
私ってオカシイのかな?
・・・・・・スン。
って、思い出して落ち込んでる場合じゃないね。
それで出来る様になるんだから
でも、忘れちゃうんだよね。
そこがなんか可愛いんだけど。
繰り返し覚えさせる。
反復大事。
勉強始めて2時間位たったかな、
集中力が途切れたみたいだし、ここらで休憩した方が良さそうなので、勉強を中断する事にした。
「休憩しよっか」
「うん。そうしよそうしよー」
痛たた。
ずっと正座してたから足が痺れた。
う~ん、と二人とも伸びしたりして身体をほぐす。
ふと
うわ~。
凄く悪戯したそうな顔してる。
「足のしびれってさー、圧迫されて悪くなってた血流が急に解放されて起こるんだってさ」
「あ、ああ、そうだね?」
対する私は足が痺れ中。
逃げれません。
「だからしびれや痛みを抑えようと思ったら、血流を抑えてゆっくりにするか、逆に血行を良くするんかなんだって」
「へー」
足の痺れに関するうんちく? を延べながら
解るよー。
痺れてる人の足ってつつきたくなるもん。
でも私がその対象になるのはノーサンキューだよ
「血行を良くすると言ったら、やっぱストレッチやマッサージだよなー」
「そうだね」
「試してみよ?」
「やだ」
「何で? 早く治るかもしれないのに」
「触れられると痛いから兎に角嫌」
「まあまあ、そう言わずに」
「
「残念、わたし足崩してたからしびれてないんだわ」
「じゃあ今度痺れた時にでも」
「やだ」
「なんで
「今
「ズルい、ってちょ!」
座ってるけど膝カックン。
痛た。
そして何故か私の後ろに回ると抱え込んできた。
私の太ももまで腕を伸ばして抱える感じで。
何て言えば良いんだろう。
今私は体育座りになっているんだけど、
アレだ、小さい子を抱えてオシッコさせる体制って言うの?
流石に持ち上げられておらず、二人とも床に座ってるけど。
待って!
これは恥ずかしい!!
「
「まあまあ」
「まあまあ、じゃない! 離して!?」
「やだ」
「もう! またそれ!」
「先に言ったの
「そうだった!」
「あはは」
「あははじゃない! 兎に角離して?」
「んー、もうちょっとこのままでいたい」
「いや、私恥ずかしいんだけど」
「えー何で?」
「だって、なんか子供にオシッコさせる体勢みたいじゃん」
「・・・・・・ああ、確かに!」
「ねえ、だから離して?」
「やだ」
「やだじゃない!」
「誰にも見らてないからいいじゃん」
「良くない! 見られてなくても精神的に恥ずかしいから!」
「まあまあ」
「ああもう」
うーん、堂々巡り。
「ねぇ、なんでこの体勢なの?」
「うーんとね、なんか体育座りすると、血流が抑えられるからしびれや痛みが緩和するとかなんとか」
「へー・・・・・・、ってそれだと別に私に体育座りさせるだけで良くない? なんで後ろから抱え込んでるの? しかも太ももまで」
「んー、それは・・・・・・、こうしたかったから!」
「!!」
ちょっ!
くすぐったいし恥ずかしい。
最初から痺れた足じゃなくセクハラ目的だったか。
抵抗するために暴れていると、ある事に気が付いた。
あれ?
足が痛くない。
痺れがもう治ってる?
思った以上に早く治ってるから効果あったのかも。
「あ、
ナデナデ
「そりゃー良かった。どういたしまして」
サワサワ
「で、そろそろ離してくれないかな?」
ナデナデ
「やだ」
サワサワ
「――っ、もう――! ちょっ! それ以上はダメだから!!」
「ふっ」
「!?」
ガシッ
片足ずつ足で足を絡められた。
「ああもう!」
これは抵抗する事すら火に油を注ぐ事になる気がする。
抵抗しないのが一番早く終わる・・・・・・のかもしれない。
少し待つことにする。
・・・・・・結局良い様にしばらく撫で繰り回された。
「・・・・・・ねえ、そろそろ勉強に戻ろうか」
「えー」
「えーじゃない」
「ふむ、じゃあこのままで勉強再開!」
「良かった、っておい。どうやって勉強するの? これだと私しか出来ないでしょ?
「あー・・・・・・。じゃあ交代しよ?」
「は?」
「今度は
「抱き締めるのから離れよ?」
「やだ」
はぁ。
このまま続けると勉強が進まない予感。
「解った。私が
「え!? 良いの!?」
「その代わり、後ろでずっと見てるから、さぼったら即解るからね」
「いいよ何でも」
さあ早く、と私を離してテーブルに向かう
流石に太ももまでじゃないけど、
「じゃあ勉強始めよ」
「解ったって」
私は右の床にノートを置いて右手でそれをめくる。
見づらいけどまあ良いか。
やっと勉強を再開した
何やってるの。
「ねえ」
「なっ、何?」
「なんか集中出来ないみたいだけど、どうしたの?」
「ソ、ソンナコトナイヨ?」
「そんなあから様な・・・・・・」
挙動不審でそんな解りやすい嘘を・・・・・・。
「で? 何んで?」
「い、いや何でもないよ? ・・・・・・うん、わたしが悪かった! 今から頑張るから!」
何でもないと言いつつ、自分が悪いと認めた。
さて、何に対して悪かったと認めたのやら。
本人も矛盾した事言ってる事に気付いているだろうに。
原因は解らないけど、今から頑張るのなら良いか。
「じゃあ再開ね」
「おう」
やる気を出してくれるのは嬉しいんだけど、結局何だったんだろう?
漸く勉強再開。
それからは
もう夕方5時、勉強を終える予定時間だ。
「そろそろ終わろうか」
「ふー」
後ろから声を掛けると息をつく
「ところで
「何?」
さて、と離れようかとした所で
「勉強頑張ったんだしご褒美が欲しい」
「うん?」
「ほら、わたし頑張ったじゃん?」
「勉強は自分の為にするもんだよ? 頑張ったのは偉いと思うけど、それでなんで私がご褒美をあげなくちゃいけないの?」
「正論が痛い」
何を言い出すかと思えば・・・・・・。
まあでも、何か目標を持つことで勉強のバイタリティにする事もあるのは解る。
その目標が、テスト終わった後は欲しい物を買おうとかデートをするとかいうご褒美になるような物を目標にするのもアリだろう。
しかし、今日頑張った分でご褒美を欲しがるとかどうなの。
「でも、わたしなりに頑張ったんだー」
そんな事を言って拗ねる
拗ねてる所も可愛いんだけど。
ふと、私も悪戯心が湧く。
「良いよ、ご褒美。でもあげる私が決めて良いんだよね?」
「え!? マジで!?」
一気に浮上し喜ぶ
私が決めたご褒美、何を、とは言わない。
私はその
右手も
「え? なっ?
そのまま唇を這わせる。
「~~っ! こ、
「因みに、私も勉強頑張ったんだし、
「え、あ」
今頃気が付いたらしい。
「だから、お互いあげ合えば良いよね」
「そ、そうだね?」
同意を得たと判断します。
ズルズルと足側に向かって崩れる
「・・・・・・、じゃあ、続きはベッドでしよっか」
「あ、ああ・・・・・・」
よろよろとしているのを腕を引いて立ち上がらせる。
私の部屋なのでベッドもすぐそこ。
ベッドの
成すがままの
と、思ってたら
何を考えているのかポヨポヨと遊んでいる。
性的趣向がその行為にあるとは思えないし、意趣返しのつもりで遊んでいるのだろうか?
私は攻めるよ。
今度は私が
太もももくすぐったいらしく即拒否された。
残念。
ならば私も
私は “刺激する様に” 。
休憩時に
勉強も終わったしもう良いよね。
先に火をつけた
頂きます――
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