第18話 牽制から始める生活スタイル
ㅤㅤㅤㅤㅤ―― Side
先週金曜日に
――んで今日。
これから戦いの火ぶたが切って落とされるのだ。
片方の手は
もう片方で強く握りこぶしを作り気合を入れる。
主に
気を引き締めろ!
敵は学校以外にもいるはずだ!
よく見たらすれ違う野郎が振り返って
いや、知ってたけど。
以前からよくあった事だけど、以前は
ああ、なんでわたしは少し前まで
はい、彼氏と付き合ってたからです。
よくよく考えれば何と危険な事を・・・・・・。
こんな事で後悔するとは思いもしなかった。
こんなにヤキモキするなんて思いもしなかったよ。
恋って本当、楽しい・幸せだけじゃないね。
学校に到着!
流石にわたしがいたからか
だが油断は禁物だ!
教室に入れば、ドタバタと凄くうるさく駆けてくる奴が。
早速かと思ったら違った。
おっちょこちょいおせっかい系女子、
「
「!?」
「??」
「
突然謝られて意味解らなかったけど、そっか、元彼から知れたのか。
まあ勘違いを生んだのはわたしのせいでもあるから
お節介な部分があるけど、今回はそれでちょっと拗れたんだけど、仕方ないっちゃー仕方ない。
それに、
「色々あったけど、自分の気持ちに気付けたのは結局彼氏と付き合ったからだし、全部が全部悪かったわけじゃなかったよ」
「それでもやっぱりごめ~ん!! もう土下座でもしないと私の気が済まない~」
でも
流石にそこまでされても困る。
「いや、本当、あれがあったからわたしも
「そうだよ、私も
「
「え?」
なんで
「そ~だよ!
「もうそれは良いから!」
同じ話を蒸し返して謝り続ける
根は良い子なのは解るが、一々大袈裟で対応に困る子なんだよな
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ≫≫≫≫≫≫
そんなこんなで授業の合間の休憩時間。
この間みたいに他のクラスにも関わらず休憩時間直ぐに
椅子に座ってる
何事かとこちらを見てくるクラスメイトに威嚇・・・・・・じゃなくて、威圧する。
フフフ、これで
昨日のデートの事もある。
昼休みともなれば、既に他の学年にも噂が広まったのか、わたし達をチラチラと見に来る子が一年生のみならず二年生っぽい子らも増えた。
構わず
キャーキャー言って帰ってく。
流石に睨みを効かせ過ぎたかな。
でもここらでビビらせておかないと、わたしに戦いを挑んでくる輩が出るかもしれないから手を緩められない。
特に男子。
でも見に来る殆どが女子なんだよな。
つまりはそう言う事か。
なら女子にも油断できない。
わたしと
「ひゃ~、凄い人気だね~」
「?」
「何が?」
「二人の人気が~?」
「へー」
「私たちの人気? って何?」
「え~?
野次馬なだけ?
いやいや、油断してはいけない。
さっきから普段ではありえない程の人数の他クラスの子がわざわざうちのクラスの出入り口に来てはこちらを見て帰っていくのだから。
「何で私に人気があるの?」
でも
「え~? カワイイから~?」
「うんうん」
「もっと可愛い子沢山いるよね?」
「いや~、
「うんうん」
「な訳ないじゃん」
「え~? そうかな~? こりゃ
「だよなー」
「何が大変なの」
大変だよー。
無警戒の
モテる恋人を持つと気が置けないねー。
しかも本人無自覚とかもうね!
少しはこっちの心配も解って欲しい。
でも何が何だか解ってないって顔してる
もう、この鈍感め!
そうだった、周りにわたし達の仲を見せつけてやらねば!!
「あ〜、私こういうのどっかで見たことあるな〜って思ってたけど思い出した〜。
親鳥がヒナを囲ってるやつだ〜。お腹の羽の下に入れてるみたいじゃん~。もしくは子猫を離さない親猫! あはははは!」
バカ笑いする
まあ実際にわたしの防衛線の中に
例えがね~。
まあヒナ鳥や子猫な
わたしは親バカで結構。
「ねえ
「うーん? やだ」
「やだじゃなくて」
「今忙しい」
「忙しい!? 何に!?」
「
「なんで疑問形」
「他にも色々と?」
「他って!? 色々って!?」
色々と忙しい。
そして
絶対離しません。
「あはは! たじろぐ
当然だ!
「フフフ! わたしの
そしてさりげなく? 露骨に? “わたしの” と言っておく!
「そんな
ついでと言わんばかりにわたしも褒めてくる
まあきっと
「わたしはカッコイイって褒めて欲しいけど」
「ん~いや~、やっぱ “カワイイ~” だね!」
そこはカッコイイって褒めろよ。
まったく・・・・・・。
「可愛くないな
「私はカワイイっしょ!?」
「いんや可愛くないね!」
「えぇ~! 私ってそんなにカワイくないかな~!?」
「可愛いけど可愛くないね!」
「どっちだよ~!!」
「(容姿は)可愛いけど(態度は)可愛くないって事!」
「?? ね~
そんなに難しい事は言ってないだけど、何故か
「はいはい、
「でも
「わたしはカッコイイって褒められたいんだってー」
「じゃあ
「え~」
「えー」
なんだか無理矢理終わらせようとしているな。
まあ、うざかったよなわたしら。
「
「え~」
「むう」
むう・・・・・・。
うーん、ぶっちゃけると中の上かな。
普通の部類よりやや上のカワイイ部類に入るかな? と思う。
おしゃべりなのと馬鹿っぽいテンションが台無しにしてる感じだね。
・・・
・・・・・・?
今、
黙ってれば、カッコイイ?
わたしってカッコイイ?
黙ってれば、がつくけど、
「わ、わたしって
「んー? 恰好良いよ?」
「!!」
マジ?
純粋に、社交辞令じゃない感じで言ってくれる。
何これ。
ヤバい。
嬉しい!!
「てかさ~、
『――んー? 恰好良いよ?』
はうぁ!!
嬉しいー!!
――って、浮かれ過ぎて気付けば放課後、下駄箱にいて、
!?
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