第74話 民宿の名物
料理が自慢の民宿があると聞いてやってきた。
材料がある時にしか客を泊めないらしく、やっと予約が取れたのだ。
民宿の主人夫婦が採ってきた山菜づくしの料理は大変おいしかった。
民宿を去る前の最後の食事は豪華だった。
どれもおいしいのだが、一つ気になるのがあった。
主人が山菜の天ぷらと言って出した盛り合わせの中に肉の天ぷらがあったのだ。
一口食べたが何の肉か分からなかった。
山菜? 山でとれた肉のことか?
イノシシの肉もシカの肉もたべたことがなかったが、山でとれた肉というと、それくらいしか思い浮かばなかった。
主人に「これは何の肉の天ぷらですか?」と聞いてみた。
「これはサンサイの天ぷらですよ」
答えになってないのに真顔で答える主人が不気味だった。
でも、おいしかったからいいか。
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