サバイバルデスゲーム

ジン

ネット上で様々な噂話が飛び交う中、とてもでは無いが真実とは思えない都市伝説が多くある。その中にこのような都市伝説があった、最近の国会議員や公務員、警察官、自衛隊員、消防士だけでなく普通の学生や会社員、主婦、更には恐ろしい事件を起こした死刑囚等の人々が次々に行方不明になっている事件はこの日本のどこかで行方不明になっている人々同士で殺し合いをさせている、と言う都市伝説だ。この都市伝説も最初に言われ始めた頃とは違い、他の都市伝説と同様に多くの尾ひれが着いている。警察や国会議員…と言うよりも内閣等の国を守るためにある物がこの殺し合いに関係している、や裏社会の人間達が自分たちの楽しみのために殺し合いをさせている、やどこかの製薬会社が生物兵器を作るために誘拐している、等の話が付きまとっている。多くの人々がバカバカしいと思ってはいるが中には本気でそう思っている設定マニア達が未だにその事で盛りあがったりしている。

その設定マニア達が1度とあるSNSにこの殺し合いは裏社会の人間がサバイバルデスゲームと呼んでおり、10数名の人間が色々な建物へ閉じ込められその中で殺し合いをさせられている、更にはほとんどの場合は全員死んでおり、極々まれに生存者は出てくるが精神がおかしくなり、ある者は国がその存在を隠したり、国から逃げるために海外へ逃亡した、と言う事を書き込んでいたが1時間もしないうちにそのSNSから書き込みが消され、そのアカウントも動かなくなったので多くの人がまたガセネタか、とすぐ忘れた、と言うのがあった。

だけど中には自分の身内や友人がこのデスゲームに巻き込まれ、その敵討ちのために警察官や自衛官になった、という人も居るくらいの都市伝説のためある意味バカに出来ないのかもしれないと思っている人も多く居た。

そしてまた最近行方不明事件が全国で増え続けており、また噂のデスゲームが開催されるのでは？という書き込みが増え続けており、一種のお祭り騒ぎのような状態になっている。その書き込みに対して仮に本当に殺し合いをさせられている人がいるのになぜ楽しそうにしているのか、というふうに噛み付く人も多く居る。…そう思うとある意味いつも通りのネット世界だな、と思えるような光景だった。