悪魔デスリンボーの野望

１章 悪魔と悪魔の戦い！～さらばデスリンボー～

第1話：リンボーヒールに舞い降りる

悪魔デスリンボー。彼は1～4章のラスボスだ。

彼はそれらの章で敗北する。

しかし彼は、5章で紛れもなく主人公となるのだ。

なぜか？　なぜデスリンボーが主人公となるのか？

悪魔デスリンボーは、今回主人公である悪魔ソーリーに敗北するからだ。

そして、ソーリーこそが5章のラスボスである。

デスリンボーは最後、ソーリーを倒して宇宙へと去っていく。

これは、デスリンボーを中心とした物語である。

空に浮かぶ村、リンボーヒール。

人が立ち寄ることのない村であるが、この日は違っていた。

なんと、空から悪魔が来訪したのである！

「この村か。凄まじいエネルギーを放っているのは。だが、村人から怒りの感情が感じられないな」ソーリー

悪魔の名はソーリー。

怒りを源とする、下級クラスの悪魔だ。

人型の悪魔であるソーリーだが、彼女についている角や翼は、村の人間が持ち合わせていない悪魔特有のものである。

村人は皆、地面や壁に抱きつくようにもたれ掛かっていた。

その顔には、物足りなさと、何かを乞うような表情が浮かんでいる。

村人には、怒りとは無縁の感情だけが渦巻いていた！

そして、怒りを欲する悪魔ソーリーは、村人の状態を瞬時に見破った！

「怒りの感情を生み出せないほど、村人のエネルギーが他の感情に使われているようだ。これは悪魔の仕業だろう。……まあいい。この村を怒りで満たし、私が住むにふさわしい村へと作り変えようではないか。まず手始めに、村に悪さをしているバカ者を倒すとしよう」ソーリー

悪魔ソーリーは村の外にある森へと向かった。

村に怒りを取り返すために。