5つ目『なんで考えてくれないの』

文句をどれだけ言っても、どれ程嫌って、嫌われようとして、嫌われることをして、それでも結局貴方は戻ってくる。


何を考えているのか、正直分からない。だって、私と関わることで不利益、不幸な事しかないことくらい、理解しているでしょ。貴方も、それは分かってるって言ったじゃない。


それなのにも関わらず貴方は私に関わってくる。利益なんて、無いに等しいと言うのに。どうして、いつもそんなことをするの。


貴方が戻ってきて、過度に優しさをくれる。それは確かに嬉しいことだと、私は思う。けれど、その優しさを貴方から与えられると、どうしても勘違いをしてしまう。だから、本当はあまり与えて欲しくはなかった。


勘違いが長引いて、その時に他の人と仲良くしている様を見ると、どうしても嫌な気分になってしまう。嫌いなはず、好くはずのない貴方のことを、どうしても意識してしまう。


出来ることならしたくはない。けれど、貴方があまりにも優しくしてくるから、どうしても勘違いを起こして、嫉妬したりしてしまうんだ。


貴方は、どうせそんなこと気付いてもくれないんでしょうね。貴方はそういう人ですもの。それに、私のことを気にかける訳がない。私は何度も貴方に酷いことをしたのだから。


でも、それでも…人の気持ちくらいは考えて欲しい。虫のいい話だよな。でも、考えて欲しいんだよ。例え勘違いだとしても、意識してしまっている以上は、やはり考えて欲しいと、どうしても思ってしまう。


私が知らないところでなら何をしていたって目につかないから気には止めないけど、隣や目につくところで他の子と仲良くしたりしているのを見てしまうと、どうしてもモヤモヤしてしまう。


理由が自分自身でもわかりきっているから、どうしようもない。ただ私に出来るのは、その事実を周りに悟られないようにすることだけ。


いつも通りに振舞って、何事も無かったかのように過ごす。それしか出来ないから。


気付いて欲しくない。そういう考えもあるのかもしれない。でも、何よりも一番の理由は、自分にそういうのは似合わない、と自分で決めつけてしまっていることだ。


こんなものは理由にすらならないだろう。だけど、私にとってこれは理由も同然だ。




というか、何故私が貴方の事でこうならなくてはならないのか。私自身、こうなるのは正直面倒だから嫌だ。一時の感情で流される。その時の思いで物事を判断してしまう。



前の自分なら考えもしかっただろう。


まさか出会って数ヶ月でこうなってしまうなんてな。そう、考えもしなかったんだろうな。


もし今タイムマシンがあるなら、過去に戻って、過去の自分にこれから起きることを全て話してやりたいよ。そして、どうするのか、話したい。


でもタイムマシンなんてそんなものあるわけないんだよ。


人は現在から動けない。過去にも、未来にも行けやしないんだよ。




あの人が今の貴方の想い人だと、私は知りたくなかった。そんなこと教えて欲しくなかった。なんで、どうしてそんことを言うんですか。


それに、その事実を私に言ったら実らないものにすることなんて、容易い事だと知っているくせに。


まるで実らせる気がないみたいじゃないですか。もしそうなら、何故そんなことを言うんです。


私にはやはり、貴方が理解できない。


人の気持ちをすくい上げるかのように当ててきたと思えば、その存在に気付かずこちらの求めたくないものを突き出してくる。


鈍感もここまで来ると謎ですよ。


鈍感が故に不利益も流し、その鈍感に勘づかれる程に対応などに出してしまった私。


もう、互いが悪いのか、私だけが悪いのか……



でも貴方なら私の考えくらい分かるでしょう。なのにこれは、あんまりだ。









何も気付かず、考えてくれない貴方に対して、私が今できるか事は何だろうか。




_____私は、貴方に不幸を送りたい。



不幸に溺れる貴方を見ていたい。


不運体質とは、貴方の代名詞なのではないですか?


私と関わりを持ち、色々とやってしまった時点で、貴方は既に私の趣味の範囲内に入ってしまったんですよ。


お姐様からも私の好きにするように、とことずかっていますから、私が貴方を不幸にしようとそれは私の判断。


人の不幸は蜜の味、といいますが、今まで出会った人の中で貴方の不幸はとても良い。




_____不幸に溺れてくださいな。



貴方のその幸せを願う程、私はお人好しでもなんでもないんですよ。それをそろそろ御理解なされてはいかがですか?



私の可愛いマリオネット

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貴方へ伝えたい 宵闇(ヨイヤミ) @zero1121

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