SF(スコシ・ナントカ)短篇
こたあき
SF(スコシ・フール)
焼き鳥を食べ歩きしていると、道端の鶏がこう言った。
「お前は私の肉を食べている」
ふむ、その通りだ。僕は手を合わせて「ご馳走様」と鶏に感謝した。
板チョコを食べ歩きしていると、道端の孤児がこう言った。
「お前は俺の肉を食べている」
ふむ、その通りだ。僕はレシートに包まれていた22円を街頭募金に寄付した。
歩きスマホをしていると、道端の雑草がこう言った。
「お前は我々の肉を食べている」
ふむ、その通りだ。僕はスマートフォンの電源を切り、口笛を吹いて歩いた。
口笛を吹きながら歩いていると、お腹がぎゅるりと鳴った。僕はお腹に向かって、
「お前は僕の肉を食べている」と言った。
すると、お腹がぎゅるぎゅると怒鳴りだした。
僕は「焼き鳥を一つ」と屋台の店主に注文した。
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