始まりはディストピア
星ぶどう
1 始まり
突如現れた謎の存在、 それらは人の形をしているが真っ黒な影のような存在で赤い眼を光らせて理由も分からないまま人々を
それらは魔法を使い着々と人間達を征服し始めた、その存在を人間はダークウィッチと呼んだ。
クラウラルという場所に大規模な魔法学校があった。
ウィッチクラフトアカデミー。
ここは優秀な魔女を育ててダークウィッチと対抗できる魔法を持つものを育てる学校である。
カツカツと石畳の廊下を鳴らしながら、まるでポンキュポンな眼鏡美女もといミナーナひじょがやってくると教室でキャッキャウフフと騒いでいた魔女のたまご達は黙り席に座りこんだ。
眼鏡の女性はこの組〈ヘカテ〉の教師でありボインが大きくて男を魅了させるセクシー美女である。
だがここには男性がいない、そもそも魔法は女性のみ使える特別な能力である。
そして彼女達は魔法を学ぶと戦いで戦果をあげる軍人となるのだ。
ピシッと短い杖を手の甲に叩きつけた教師は何やら怒っているようだ。
プルプル震える女子生徒達。
あー今お山も揺れたなかな? って思ったでしょ!
「カレンさん。魔女が持っている属性を説明して下さい」
カレンと呼ばれた女子生徒が恐る恐る立ち上がる。
「えっと、私達には生まれた時からアニマという魔力をためる力があり、それぞれ火のアニマ、水のアニマ、風のアニマ、土のアニマが宿っています。その中で強い力を持っているのが属性という物で私は水の属性を持ってます」
その通りとばかりに頷く教師。
「では魔女達が何故女性だけなのかポエムさん答えて下さい」
「ずっと昔からヘカテの加護を受けるのは女性だけだと言われています」
その通りと頷く。
ちょっとプライドが高そうな女の子が手をあげた。
ミナーナ教師はその子にあてる。
「先生こんなの基礎ですよね? ここのみなさんも知っている事ですよ? いったいどうしたのですか?」
ミナーナはその言葉を待っていたように下唇を噛んだ。
「屈辱です。こんな事がこの国にあろうとは前代未聞です」
あまりにも悔しそうで涙まで浮かべている先生を見てクラスの魔女のたまごがざわめく。
先生をこんなにまで辱しめを受けさせた奴はどんな奴なのか?
「それでは現実を見て見ましょう。転校生さん入って来て下さい」
はっと皆が驚きその次にひっとびっくり仰天した。
教室に入ってきたのは男の子であった。最初は女の子っぽい感じの人だから生徒は一瞬勘違いしたがまさに男の子であった。
なよなよしている。なよisなよだ。
生徒がびっくりするのも当然であった。
ここに転校してくるとしたら魔法を使う女性だけだ。
いや、さらに言えば魔法は女性しか使えないと昔から決まっていた。
しかしそこに立っていたのは女の子っぽい男の子であった。
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