父を超える日

あかりんりん

第1話

夏休みだ。


それにしても暑い。


昔は「朝の涼しいうちに勉強しなさい」などと先生や親から言われていたが、最近は朝7時からすでに暑い。


他にも昔はクーラーに当たり過ぎると「クーラー病」になるとも言われていたが、今ではクーラーの無い生活は考えられない。


クーラーの無い生活など、毎日低温サウナで過ごすようなものだ。


子供とも遊べる時間が多いので、1万円程度で買ったミニスーファミでよく遊んでいる。


このミニスーファミは21作のタイトルで遊べるので、好きな人はかなりお得である。


昔遊んだタイトルも多く、飽きる事なく遊べており、2つのコントローラーも使い過ぎてボタンが潰れかけ始めている。

僕が好きなのは「マリオRPG」「ストリートファイター2」「ファイナルファンタジー6」「ヨッシーアイランド」「星のカービィ スーパーデラックス」「ゼルダの伝説 神々のトライフォース」などだ。


それとは別で僕も知らなかったゲームで、「パネルでポン」というパズルゲームがあり、長女とプレイしていた。

パズルゲームなら「ぷよぷよ」の方が知っているが、そちらが収録されていないことが残念だった。


最初、その「パネルでポン」というゲームはあまり楽しめなかったが、キャラクターが女の子ばかりなので、長女が見たいと言うからプレイしていた。


それから長女もやってみたいと言い始め一緒に説明しながらプレイしていた。

もちろん勝負にはならないほどのレベル差があったので、ハンデをつけていた。


それからしばらくの夏休み中、時間があれば長女は一人でプレイしていたようで、勝負事が嫌いな長女がコンピューター相手に60回以上負けても諦めずに挑戦していたことに感心した。


そして夏休みの終わりが近づくにつれ、僕との勝負にもだんだんとハンデの差が縮まり、とうとうハンデがいらなくなった。


そして、負けた。


更に数日後の夏休みの終わりに、僕がハンデをつけさせていただいたにも関わらず、負けた。


これで長女に負けるものは3つ目になった。


1つ目は「裁縫」

手先が器用なことと母親の影響で、僕の破れたズボンを3時間もかけて縫ってくれた。


2つ目は「フラフープ」

僕は何度やっても4.5回しか出来ないが、長女は少し練習したら簡単に30回以上も出来るようになった。


そして3つ目は前述したゲーム「パネルでポン」


こうして並べてみると、子供が「好き」になった時の成長率は凄まじいものだと関心した。


「好きこそ物の上手なれ」とはよくいったもので、好きな事は一生懸命やるし上達が早いという、ことわざである。


そしてそれは大人でも同じなのでは、と、ふと思った。


人は大人になっていく過程で「嫌い」な事をたくさんしなければならない。


そしていつしか、自分の好きな事が分からなくなってしまった大人が多いのではないだろうか。


他人に迷惑をかけずに、自分の好きな事をしてお金を稼ぐことが出来たら、それは人生が充実するのでは、と考えている。


例えば最近流行りのYouTuber、プロゲーマー、大道芸人、ネイリストやハンドメイド職人などだ。


どれも一昔前の大人の感覚では「安定しない」などの理由から、子供に将来なって欲しい職業は「公務員」という統計データがある。


一方で、子供が将来なりたい職業では、2016年にトップ10にランクインした「YouTuber」が2019年には3位になっている。


公務員を子供に求めるのは親のエゴであり、親の希望通り公務員に就職しても、その子供の人生が充実するかは分からない。


子供はなりたくて公務員になった訳ではなく、親を喜ばせるために公務員になったのであれば、それ以上の幸せはないのかもしれない。


さらに言えば、親の希望通りの公務員になれなかった子供は、自分の好きな事を考えることなく生きてきたため、挫折した後に立ち直れるのだろうか、とさえ思う。


働き方改革などの政策もあり、今後、ますます無駄な残業を減らして副業を認める会社が増えると予想している。


その時に、自分の好きな事をしつつ生きる事ができれば、それはとても幸せな事だと思う。


今後、子供達に負ける事が増える事が、今からとても楽しみである。


読んでいただきどうもありがとうございました。

僕の偏見もあるかと思いますが、こうして自分の思いを書くことが今は楽しいですね。

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父を超える日 あかりんりん @akarin9080

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