第138話 アーサーとの恋

毎日やって来て彼は優しく 接してくれた ゆっくりとしたペースで

言葉や文字を教える・・。


覚えの早いエリンシアは 瞬く間に 巨人族の言葉や文字を習得した


ある日 アーサーは言った

「もう完全に習得したようですね・・教える事はありません」

そう言って微笑んだ。


彼のその優しい瞳は 恋人だった男 エイルの実の父親を思い出させた。


涙がこぼれる

もう彼は来ないのだ


エリンシアの涙に彼は


そっと肩に手をおき・・優しく抱きしめる


「貴方の事を好きになってもいいですか?エリンシア姫」


エリンシアは頷く 涙を流すエリンシアにそっとくちずけをする


「また 理由を作って 会いに来ます・・エリンシア姫」


部屋から彼が出てゆき エリンシアは一人残される。


だが夜には また、あの巨人族の王に呼び出されるのだ

エリンシアは涙を流しながら 

再びアーサーに会えるのを祈るような思いで待つ事にした


白の国にいるあの懐かしい人達はどうしているだろう

義兄様‥リアン様・・そして我が子 エイル・エルトニア・・


それに・・テインタル王女。


この巨人族の国にいるというのに どうしているのか 全くわからない・・


会いたい・・どうしているだろうか? 無事なのだろうか?

酷い事をされてないように ただ 祈る事しか出来ないエリンシアだった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る