第17話 忘れられた黒の王女 赤い火焔の瞳の姫君
アムネジアは 幼い頃の事を思い出す
柱の道 中庭を挟んだ向こう側
上の柱の道・・反対側で寂しげに立っていた アーシュランお兄様
「あ アーシュお兄様」
「テインタル・・テイ・・」
あの後、傍にいたお母様は
アーシュ兄様に近ずけまいとした
「・・あれは卑しい人族の娼婦の産んだ子供 貴方の兄ではありません!」
「・・・・お母さま」
「貴方の兄弟は この小さな弟であるアジュアリ王子だけです!」
黄金色の瞳の小さな弟が 王妃の腕の中で笑ってる
そして 戦争
黒の王宮陥落 お父様もお母さまも 幼い弟も目の前で殺された
父と幼い弟の首は晒し首に
黒の王国は一度 滅んだ
私は10歳足らずの時に 雪深い巨人族の国へ連れ去られた
後に 長い時間をかけてアーシュ兄様が黒の王国を取り戻して
私は死んだとされ・・
忘れられたこの国の王女
そう・・私は忘れられた王女
懐かしい思い出・・全ては 時の彼方
アーシュを見ながら 懐かしそうする
「懐かしいわ 昔の姿のアーシュ兄様」
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