第4話 海底神殿(1)

 次の日。今日も晴れだったが、昼からは雨が降る予報だった。


 サラはベランダから海岸を眺めていた。サラは10年前に敗れたことを思い出していた。あの悔しさを忘れていなかった。目の前で母が生贄に捧げられた。こんなの許せない。絶対に封印してやる。サラは拳を握り締めた。


「サラ、行くぞ!」


 マルコスは強気だった。何としてもウンディーネのオーブを見つけ出すための手がかりを見つけようと思っていた。


 4人は、旅館のフロントにやってきた。受付には、昨日の女将がいた。女将は笑顔を見せていた。


「ありがとうございました」


 サムは鍵を返した。


 4人は旅館の外に出た。朝早いためか、人はそんなに多くなかった。歩いているのは地元の人々がほとんどで、日中とは違い寂しかった。


「人通りが少ないわね」


 サラは今は手掛かりがなかなかつかめないかもしれないと思った。


 その時、向こうから中年の男性がやってきた。その男は白いシャツを着ていて、サングラスをかけていた。


「すいません、この辺りにウンディーネのオーブがあると聞いてやってきたんですが、もし知っていたら、それはどこにあるか教えてくれますか?」

「うーん、私は50年ぐらい住んでるんだけど、そんな話、聞いたことないね」


 男は首をかしげていた。


「そうですか。ありがとうございました」


 サラは残念そうな表情をした。


 その時、少女の叫び声が聞こえた。


「助けて!」


 その声に気づき、サラは振り向いた。すると、少女が2匹のドラゴンに絡まれていた。そのドラゴンは神龍教のペンダントを付けている。その少女は忍者のような服を着ていて、背中には忍者刀を背負っている。


「ちょっと!」


 サラは少女を救おうと思っていた。少女を放っておくことができなかった。何としても助けたかった。


「何だよ、お嬢ちゃん」


 ドラゴンは生意気な表情だった。


「やめなさいよ!」

「悪いことしてないよ。お嬢ちゃんがお母さんを探してるもんだから、神龍教の仲間になって探そうと言ったんだよ。悪いことじゃないよ。世界を見て回りながら母を探す。こんなにいいことはないさ」


 ドラゴンは熱く語った。


「ちょっと! あんたの考えは違ってるわよ」


 サラは反論した。


「あんた、あれっ?あの時のサラじゃないか?」


 そのドラゴンはサラのことを知っているみたいだ。


「まさか、ラルフ?」


 サラはそのドラゴンに見覚えがあった。母が生贄に捧げられたときに横にいたドラゴンだ。


「そうだ。私はラルフだ。久しぶりだな。あんたら、俺達に歯向かうのか? じゃあ、容赦しないぞ!」


 2匹のドラゴンが襲い掛かってきた。


「氷の力を!」


 バズは魔法で2匹のドラゴンを氷漬けにした。2匹のドラゴンは氷漬けにされ、行動できなくなった。氷漬けにされた2匹のドラゴンは焦っていた。


「大地の力を!」


 サムは魔法で地震を起こした。


「とどめだ!」


 サラは凍える息を吐いた。2匹のドラゴンはなすすべなく倒れた。


「くそっ、こいつ、強い。やっぱり・・・、あいつは・・・、奇跡の・・・」


 ラルフは目を閉じた。ラルフは息絶えた。


「大丈夫?」

「うん、大丈夫。あのね、あたし、お母さん探してるの。お母さんったら、夏休みになるといつもどこかに行っちゃうの。一人ぼっちで寂しいの。だから、お母さんを探し出して、どうしていなくなるのか聞きたいの」

「そう、私が小学校の頃の担任の先生もそうだね。夏になったらロンって男を探す旅に出るんだもん」


 サラは玉藻先生のことを思い出していた。探していることをサラの前で話したことがあった。


「そうなんだ」


 少女は感心していた。


「でも、一人で探すなんて危ないよ。今さっきみたいに変な人に絡まれるから」


 サラは少女に注意した。


「そうよね。じゃあ、一緒に行ってくれない。私、レミーっていうの。九尾の狐の女の子。魔法には弱いけど、忍術や妖術が得意なの。それに、いろんなのに化けることもできるの」


 レミーは9本の尻尾を見せた。


「じゃあ、一緒に行こうか」

「うん!」


 レミーは尻尾を振った。


「さぁ、ウンディーネのオーブについての手がかりを聞かないと」


 サラは再び聞き込みを始めた。早く手がかりをつかまないと人間が滅亡してしまうからだ。


 そんな中、2人の女性が立ち話をしていた。


「近頃、サメのようなのが生息しているから遊泳禁止なんだ。残念だよ」

「あの生き物、サメじゃなくて、大きな魔獣のようだったわ」

「早くいなくなってほしいよ。いつからこんなのいるんだ?」

「数週間前からよ。何をしてるんかな?」

「海底遺跡があるという噂がある場所の辺りをうろうろしてるんだ。何なんだろう」


 サラはその言葉に反応した。ひょっとして、その海底遺跡が、ウンディーネのオーブにつながる手掛かりになりそうだと思ったからだ。


「すいません、その海底遺跡って、何ですか?」

「海底遺跡?ああ、あの海にあったんだけど、ウンディーネのオーブと共に沈んだの。それがどうしたの?」


 サラは驚いた。思わぬところで手がかりをつかんだからだ。


「その海底遺跡を再び海の上に戻すには、どうすればいいんですか?」


 サラは真剣な表情だった。


「私にもわからないわ。でも、この海底遺跡にまつわる祠があるのは知ってるわ。あの丘の頂上よ」


 そう言って、女性は丘を指した。その丘は、10年前に王神龍に敗れた小学校の裏にあった。




 5人は住宅地を離れ、雑木林に入った。女性が言っていた祠はこの中にあるという。民家は全くなく、人の気配が全くなかった。


「どこにあるのかな?」


 5人は雑木林の中を進んでいた。この中には、獣道が所々にある。獣道は枝があまり落ちてなくて、整備が行き届いてるようだ。


 突然、敵が襲い掛かってきた。3匹のゴーストだ。


「ここにも敵が!」


 マルコスは驚いた。


「何とかしなくっちゃ」

「えいっ!」


 レミーは4体に分身して鋭い爪でひっかいた。分身の術を応用した攻撃だ。


「炎の力を!」


 バズは魔法で火柱を起こした。ゴーストの体に火が付いた。


 突然、ゴーストがバズに体当たりした。その時、ゴーストがダメージを受けた。バジリスクの特徴で、直接攻撃をすると毒に侵される。


「氷の力を!」


 サムは魔法でゴーストを氷漬けにした。2匹のゴーストが倒れた。


 残ったゴーストはバジリスクの毒で倒れた。


「やっぱり5人になると戦闘が楽だな」


 マルコスは安心していた。


「そうね。でも油断しちゃだめよ」


 程なくして、敵が襲い掛かってきた。今度は3匹の青いドラゴンだ。


「食らえ!」


 レミーは炎を帯びた爪でひっかいた。だが、ドラゴンにはあまり効かない。


 バズはバジリスクの目でにらみつけた。すると、ドラゴンは突然倒れた。バジリスクが持つ『死のまなざし』だ。


「氷の力を!」


 サムは2匹のドラゴンを魔法で氷漬けにした。だがドラゴンにはあまり効かない。


「覚悟しろ!」


 マルコスは炎を帯びた爪でひっかいた。ドラゴンは少し痛がった。


「ガオー!」


 サラは激しい炎を吐いた。ドラゴンは熱がった。


「ガオー!」


 ドラゴンは凍える吹雪を吐いた。マルコスとレミーが氷漬けになり、レミーの体力が少なくなった。


「炎の怒りを!」


 バズは魔法で溶岩を起こした。残った2匹のドラゴンは倒れた。


「大丈夫?」


 サムは魔法でマルコスとレミーを元通りにした。


「あーびっくりした。倒れるかと思った」


 レミーは驚いていた。


 しばらく歩いていると、洞窟が見えてきた。その洞窟は、丘の頂上付近にあった。


「あの洞窟、何だろう」


 サラは洞窟を指さした。ノームのオーブがあった大地の祠に似ていた。


「ひょっとして、この中にあるんかな?」

「入ってみようぜ」


 サムは強気だ。


 5人は中に入った。中は暗い。まるで昨日入った大地の祠のようだ。


「薄暗いわね」


 大地の祠のことを思い出して、どれぐらい続くんだろうと思った。


「サラ、あれ見て!」


 突然、サムが声を上げた。何かを見つけたみたいだ。その先は行き止まりになっていて、そこには神殿のような壁画がある。その神殿は美しく、海に浮かんでいるようだ。


「これが、海底遺跡?」


 サラは壁画を見て、これが海底遺跡じゃないかと思った。


「この台座、何だろう」


 マルコスは目の前の台座を指さした。よく見ると、何かを取り付けるくぼみがある。


「ここに、何かを取り付けるのでは?」


 サラは考えた。


 5人は洞窟から出てきた。相変わらず誰もいない。


「オーブの位置はわかったんだけど、どうすればあの遺跡に行けるんだろう。海底でしょ」


 サラは考えていた。


「あの台座に何かを取り付ければ何かが起こりそうな予感がする」


 サムは冷静だった。


 その時、1人の女性とすれ違った。その女性は金髪で、痩せいていたが、減量の跡が所々にある。サラは振り向き、その女性を見ていた。


「あの人、誰だろう」

「さぁ」

 サムは首をかしげた。


「早く戻ろうぜ。戻って聞き込みをしようぜ」


 女性は5人を怪しそうに見ていた。何かを隠しているかのような表情だった。


 5人は市街地に戻ることにした。すでに昼が近かった。そこで5人は食事をして午後からの聞き込みに備えようと考えた。




 5人は海岸付近のラーメン屋でラーメンを食べていた。中には若い男女が多くいた。海水浴客が多く、日焼けした人が多くいた。


「あの女の人、怪しいと思わない?」

「別にそう思わないけど」


 マルコスは首をかしげた。


「私、感じるの。あの人、何かを隠してるって」


 サラに秘められた何らかの力が発動したようだ。


 そんな中、隣のテーブルにいた2人の中年の女性が話をしていた。彼らは海水浴客ではないようだ。


「グリードっていう中学生がいじめを苦に自殺したんだって」

「あの自殺が起こってから、変な連れ去り事件が起こったんだって。自殺と関係ありそうだな」

「あれから、グリードのお母さんの様子がおかしいんだ。どうしたのかな?」

「グリードのお母さん、最近、変な宗教の信者になったらしく、毎晩、変な言葉を発するの。不気味だわ」

「噂によると、この世界を投じしている神龍教の信者になったらしいよ。本当かな?」

「グリードのお母さん、グリードの通夜の時は大泣きしていたのに、翌日の告別式の時は何もなかったかのようにケロッとしていたわ。何かあったのかしら?」

「変な呪文を唱えていたのは、それからよね」

「うん」

「本人吐くようだと言ってたんだけど、あれは絶対に供養じゃないわ」

「きっと何かの儀式よ」


 サラはその話を聞きながら、祠の付近で見た女性のことを思い出していた。


「どうしたの?」


 マルコスは何か考え事をしているサラを見ていた。


「あの女のことを考えてたの」


 サラは真剣な表情だった。まだあの女ことを考えていた。


「まだ考えてるのかよ。どうしたんだよ」


 サムはサラをゆすった。


 5人はラーメン屋を出た。ラーメン屋の向こうは道路で、道路の向こうには海岸がある。海岸は海水浴客でにぎわっている。親子連れやカップルが多くいて、サングラスをかけている人が多い。


「楽しそうね」


 サラは言った。サラは親子連れがうらやましそうに思えた。父に抱かれた覚えがないし、母は10歳の時に殺されたからだ。


 その時、誰かの悲鳴が聞こえた。


「キャー!」


 5人は振り向いた。その声はラーメンの横の路地から聞こえてくる。5人は路地裏に向かって走っていった。


 路地裏にやってくると、中学生ぐらいの女の子が男が地に捕まえられて、どこかに連れ去られようとしている。女の子は抵抗していた。だが、男が強くて、なかなか離すことができない。


「助けて!」


 女の子は叫んだ。それでも男は離さなかった。


「やめなさい! 女の子がかわいそうじゃないの! 離しなさいよ!」


 サラは男の腕をつかんだ。


「お姉ちゃん! 俺らの邪魔をしようというのか? 許さんぞ!」


 男はミノタウロスに変身した。なんと、その男はミノタウロスだった。


 ミノタウロスが襲い掛かってきた。


「食らえ!」


 レミーは炎を帯びた爪で何度もひっかいた。ミノタウロスは痛がったが、すぐに持ち直した。


「炎の力を!」


 バズは魔法で火柱を起こした。ミノタウロスは熱がった。


「食らえ!」


 ミノタウロスは持っていた剣を振りかざし、レミーを斬りつけた。レミーは大きなダメージを受けた。


「氷の力を!」


 サムは魔法でミノタウロスを氷漬けにした。だがあまり効かなかった。


「覚悟しろ!」


 マルコスは炎を帯びた爪でひっかいた。ミノタウロスは痛がった。


「とどめだ!」


 サラは激しい炎を吐いた。ミノタウロスは倒れた。


「大丈夫? どうしたの?」

「連れ去られそうになったの。いじめが原因なの」


 女の子は涙ながらに話した。


「どんないじめ? 話して」


 サラの目は真剣だった。将来教師になる自分にとって、それは重大な問題だと思っていた。


「同じ中学校の子供、グリード・ラグランジュなの。あの子、いじめ自殺したはずなのに、蘇ったという噂が流れて、恐ろしい魔術で人を殺し続けている噂なの。それから、いじめた子供たちや彼の中学校の先生が次々と行方不明になってるの。あの時の憎しみを晴らしているかのように。で、今さっきさらわれそうになったのは、それが原因で殺そうとしていたからなの」


 5人は驚いた。死んだと思われた男が蘇ったからだ。ひょっとして、グリードも王神龍の力によって復活したのでは? だとすると、グリードは神龍教の信者では? 昨日、王神龍の力によって蘇ったニーズヘッグを戦ったサラはそう思った。


「そのお母さんって、どこに住んでるの?」


 お母さんなら、グリードの秘密を知っているとサラは思った。お母さんにその話を聞こうと思っていた。


「あの角を左に曲がったら、赤い屋根の家が見えるの。そこがラグランジュさんの家。で、こんな人なの」


 女の子は道を案内して、母、ナシアの写真を見せた。その写真を見て、5人は驚いた。あの丘で会った女性だった。


「この人!」


 サラは驚いた。


「あの丘で会った人だ!」

「知ってるんですか?」


 女の子は驚いていた。女の子は5人がその女性を見ていたことを知らなかった。


「今さっき、丘で見たんだよ。」


 サラは、今朝に祠でその女と会ったことを話した。


「あの丘・・・、出入りする人が少ないんだけどね。あそこは行っちゃだめだ、神聖な場所だとか言われているからね。どうしてだろう」


 女の子は驚いていた。そこに行く人はめったにいないからだ。


「とにかく、行ってみよう。何か関係があるんじゃないかな?」


 サラは赤い屋根の家に向かって走っていった。


「あ、ありがとうございました」


 女の子は走る5人に向かってお辞儀をした。


 10分ほど歩いて、5人は、赤い屋根の家にやってきた。その家は、周りと比べて少し大きく、赤い屋根が目立っている。


 サラは玄関のインターホンを押した。


「はーい」


 インターホンから声が聞こえた。少し元気のない若い女性の声だった。


「すいません、グリード・ラグランジュ君の母親はおられますか?」

「私ですけど」

「お聞きしたいことがあるんですけど」

「どうぞ、お入りください」


 5人は玄関を開けて家に入った。家の周りには木が植えられている。木の周りには雑草があまり生えていない。定期的に草むしりをしているようだ。


 サラは扉の前に立つと、ドアをノックした。


「失礼します」


 5人は家の中に入った。すると、ナシアがやってきた。今さっきと同じ服装だ。


「こんにちは。グリード・ラグランジュ君の母親のナシアさんはどちらにいらっしゃいますか?」

「私ですけど、どうかしたんですか?」

「話してほしいことがあるんですけど、いいですか?」

「いいですけど、こちらのテーブルで話しましょうか?」


 5人はダイニングにやってきた。ダイニングは整理整頓がしっかりしていた。


「こちらにお座りください」


 女性は案内した。


「ありがとうございます」


 サラは椅子に座った。


「突然すみません。グリード・ラグランジュ君について聞きたいことがあるのですが」


 サラは真剣に話した。絶対に真相を突き止めてやると思っていた。


「グリード? あの子に何が?」


 ナシアは驚き、首をかしげた。


「実はあの子が、蘇ったと聞きまして」


 サラは今さっきの女の子の言っていたことを話した。


「嘘言え! あの子はもう死んだ!」


 ナシアは強い口調だった。5人は驚いた。表情が豹変したからだ。


「でも、あの子が蘇って、人を殺そうとしているって聞いたんですよ。ご存じですか?」


 知らないのは絶対嘘だと思っていた。


「全く知りません」


「神龍教って、ご存じですか?」


 サラは龍のペンダントを見ていた。


「知らないです。初めて聞きました」


 ナシアは少し考えてから話した。サラは目を細めた。


「ど、どうしたんですか?」

「ううん、何でもないです」

「そうですか。ありがとうございました」


 マルコスはお辞儀をした。


 5人はダイニングから出てきた。と、サラは仏壇に目を向けた。そこにはグリードの写真が飾ってある。サラはグリードの写真を見た。グリードはなかなかかっこいい顔をしている。


「あの写真の子が、グリード君ですか?」

「はい」


 ナシアは泣きそうになった。自殺したことがあまりにもショックだったからだろう。


「ハンサムな顔をしていますね」


 サラは彼に一目ぼれしていた。


「ありがとうございます」


 ナシアはお辞儀をした。グリードをほめてもらったからだ。


「今日はありがとうございました」


 サラはお辞儀をした。


「いえいえ」


 ナシアは笑顔を見せた。


 5人は家を出た。サラはその家を出る直前、振り向いた。怪しいと思ったからだ。


 その頃、ナシアはカーテンの隙間から4人を見ていた。さっきの悲しそうな表情がまるで嘘のような真剣な表情だ。


 家からしばらく離れた所で、サラはナシアの様子を話していた。


「ナシアさん、やっぱり何か隠してるようだわ。息子が蘇った話をすると狂ったように豹変するから。それに、どうして祠の近くにいたんだろう。それに、あのペンダントを付けているにもかかわらず、神龍教を知らないって、おかしくないか?」

「そうかな。僕はそう思わないよ。でも、祠の近くにいたってことは祠の秘密を知っているかもしれないな。確かじゃないけど。そうだね。神龍教のペンダントを付けてるのに、知らないって。絶対に怪しいわ」


 マルコスもそう感じていた。ナシアは、何か隠し事をしているに違いない。もっと調べたい。明日、もっと詳しいことを聞きに行こう。

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