ベストセラーになった「文学部唯野教授」をご存知のかたも多いでしょう。
本作はその小説の骨格をパスティーシュして、異世界モノに仕立てあげた佳作です。主人公の名前もそこから来てますね。
訳のわからないことを、訳のわからない魔法の情景で置き換えるというアイデアは、ありそうでいてそうそうありません。なぜなら手間がかかりすぎる割には、パクリと片付けられる恐れがあるからです。そんなものとは次元が違うのに。
無駄な描写に溢れる軽快なツツイズムは、それに飢えた私に沁みるのです。
誰にもオススメしない。私だけが判ればよろしい。
28読/28完にてレビュー。