No29_2020.10.29(儀式のグリーグ剣)

俺は、グリーブの両踵をぶつけ合う。自分の血が巡り、踵部の刃を伝って地面に垂れた。


遠くの演奏を聴きながら、何重も弧を描くように舞い始める。血によって魔法陣が描かれた。巫女の話だと悪魔が召喚され、舞い手の命が巫女へ横流しされる。


「幼馴染な巫女のご依頼通り、悪魔の手の甲を踏むとするか」

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