No3_2020.10.03(毒の剣)

生命が枯れた森で、深青色の体毛に守られた魔獣が死骸となった。死骸を見下ろす俺の人外の右腕も、抜き身の剣と共に体から千切れ落ちる。どちらもグズグズに腐りはてた。


「毒をもって、毒を制す剣」


魔獣が撒き散らしていた瘴毒で亡くなった姫に、印を切って祈りを捧げる。


「やっと……仇が討てました」

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