第24話 柳川トモカオマケ

「ねえ、蓮君って天才だよね? IQいくらなの?」

「200」

「本当に?」

「君は僕を信じていないのかい?」

「そう言う訳じゃないけどね。じゃあ、これ解ける?」

「ルービックキューブ?」

 蓮が興味なさそうに見る。

「うん。これ一面揃えるのも大変でしょう。これ出来る人凄いよね」

「そう」

 蓮は再び本を読む。

「出来ないの?」

「出来なくは無い。君が今目の前でそのルービックキューブの色を全て揃えて、僕にバラバラにする所を一から見せたら、解ける」

「素直に出来ないって言えないの」

「出来なくは無い。言った通りにすれば、僕でも可能だと言ったまでだ。目の前のこれを解くには条件が揃って無い」

「何よ条件って」

「第一に僕はそれで遊んだ事が無い」

「流行ったのに?」

「いつの話だよ。第二に僕はそれの解き方を頭に入れて無い。聞いた話じゃ、世界クラスになれば、それを見ただけで、頭で解き方を考える事が出来るらしい。つまり、それは、僕にも可能な領域だ。法則を僕は身に付けていない。以上の条件をクリア出来れば、簡単に出来る。僕は天才だから。なので、解いて欲しいなら……」

「はいはい。分かった。分かった」

「君って人は」

 蓮はルービックキューブを持ち、6つの面を真剣に見る。

 そして、目を瞑りしばらくすると、素早く手を動かし、色を揃える。

「これでいい?」

 全ての面が揃っていた。

「うん。十分です。って、出来るじゃん!」

「君が五月蝿いから、本位じゃないが、少し異能力を使った」

「複製ね?」

「インビンシブルだ。ルービックキューブを元に戻しただけ、大した事ない」

「やっぱり、複製じゃない」

「むっ」

「って、それって、その制御の枷無くても異能力使えるじゃない」

「君は今更な事言うんだね。僕の力は5つでようやく抑えられいるんだよ。異能力は生命と繋がっているから、6つ付けたら命に関わるから付けていないだけ、全ての力を抑えている訳じゃないんだよ。まっ、5つ付いているから、この位が限界なんだけど」

「へー」

「ほら、君はこれから、僕にバラバラにする所を見せてくれ」

「必要ないじゃん」

「異能力はあくまで力で、無理矢理やった事に過ぎない。僕の頭はまだ、ルービックキューブを修得していないのだ」

「もう、変な所で神経質何だから」

 そう言い蘭はバラバラにする。

「はい」

「で?」

「せっかく、バラバラにしたんだからやってよ」

 蓮は渋々受け取る。

「……」

 蓮はルービックキューブをじっと見る。

「……出来る?」

「これは、なかなか、興味深い玩具だ」

「結局、出来ないんじゃ無い」

「五月蝿い。しばらく構わないでくれ」

 蓮はそう言い、書斎に籠もった。

「何それ、出来ないなら、素直にそう言えばいいじゃない。天才って、意味が分からないわ」

 蘭が困っていた。

 蓮は新しい玩具を見つけ、1人ニヤついている。

「へー。こうするとこうで、なかなか、奥が深いな。世界大会がある訳だ」

 蓮は1人没頭するのであった。

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