04 押し、寝る



 そういうわけで、他に知ってる人間がいないもんだから、せめてご存知の人物(一方的に)で好きな人物(一方的に)について行こうという事なわけさ!


 だから、ウォルド様の旅に引っつき虫のように、くっついてゆくぜ!


「もうちょっと待ってくださいねー。すぐご飯できますから」

「あー、気長に待たせてもらうぜ」


 でも、ただ旅についてくだけなのはさすがに心苦しいので!


 ご飯とか洗濯とかをやらせていただこうかなと!


 きゃっ、これってまるで奥さんみたい!?


「うふふ、うふふふ、うふふふふふっ!」

「おーい、女がしちゃいけない顔になってるぞ」


 はっ、失敬。


 ですけど、お料理の成績あんまりよくないんだよね。

 家庭科の通信簿も「もうちょっと頑張りましょう。変なアレンジさえ加えなければ合格点です」だったし。


 むーん。あふれ出る独創性をひっこめられなかったのだ。


「できました! ってあれ?」

「ZZZZ」


 おっと、さては時間制限付きのクエストだったな?

 タイムアウトだ。


 待ちぼうけくらったウォルド様は、寝ていらした。


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