あめあめふれふれ
あめあめふれふれ。
子守歌。
最初の思い出は、己の呼気を隠すくらいの、心地よい音だった。
遊び。
大きな水たまりを見つけては、かけ走って、勢いを乗せて、飛び込む。
コミュニケーション。
おんぶをされて、かなり汗臭い匂いに耐えかねて、時折鼻を摘みながら、話をする。
行動。
傘で顔を隠しながら、入りませんかと上擦った声で言葉を出すと、渋る声の後に、よろしく頼むと言われる。
雨が好きだ。
雨そのものが好きだからか、雨に伴った思い出が好意を持たせるのか。
雨が好きだ。
今この刻もなお。
今の、この感情を隠してくれる雨が好きだ。
ふれふれ。
ふれふれ。
雨よふれ。
心地よい雨よふれ。
「返事はなんですかあーぁ!?」
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