2018.8.
風鈴とかき氷
風に泳がされる
水に覆われていながらも
激しい速度に、続くはマグマが如き気泡
微々たる速度に、続くは炭酸水が如き気泡
空に飛び出して、初めて音を出す
特筆すべきは、透明感と冷涼感
響き渡るは、鋭利なガラスに囲まれているが故に
キラキラキラ、と
気泡に耐え損ねたか
光を乱射させながら
ガラスの破片が細かく砕け散る
風に運ばれるでもなく、霧散するでもなく
上へ下へと浮遊しながら、地へと向かう
ただ一直線に、狙いを定めて
地に落ち着いても、失うことなく
積もり積もって、山を成す
ガラスの山
何も生み出さず
何ものも寄せ付けない
はずだったが
風か、飛翔生物か、はたまた投げつけられたか、光の反射か
荒涼とした山に色が付けられていく
植物の芽吹きに
動物の棲み処に
風の悪戯に
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