アサシン・アサルト
BLAMN!BLAMN!BLAMN!
師匠が
路地裏を出た俺達は拳銃で追ってきた黒ずくめたちの頭を道路上にぶちまけ、黒塗りの装甲車と搭載されていた武器類を奪いパーティー会場へと戻ってきていた。
「戻ってきたぞ!」
「撃て!撃ちまくれ!」
「助手くんはそっちだ!」
「ああ!」
BRATATATATATATATATA!BLABLAMN!BANG!BANG!BRATATATA!
突入した直ぐに、黒ずくめたちの銃弾の嵐が俺達を歓迎した。
師匠は固い支柱に、俺は石の置物を遮蔽物として隠れた。
師匠は俺にハンドサインをする。
グレネードでやれ、と。
俺は肩にかけていたグレネードランチャーのグリップを握り、遮蔽から飛び出すと同時にグレネードランチャーを黒ずくめたちに目掛け連射した。
BLABLABLAMN!PON!PON!PON!
師匠が援護射撃で黒ずくめたちを一旦黙らせ、そこに俺がグレネードを連射する。
テーブルを遮蔽としている黒ずくめ、支柱の先にいる黒ずくめ、二階の方から撃ち下ろしてきている黒ずくめに。
KABOOOM!KABOOOM!KABOOOM!
複数の箇所で起こる爆発。
吹っ飛ぶ黒ずくめたち。
師匠のカバーリングのお陰で、比較的安全にグレネードランチャーで蹴散らすことができた。
「ナイスカバー、師匠」
「その調子!このまま行くよ!」
俺はグレネードランチャーを放り捨て、サブマシンガンを構える。
まだ黙り損ねた黒ずくめがいる。
黙り損ねた黒ずくめのクソッタレどもは、サブマシンガンやらオートマチック拳銃やら、アサルトライフルやらで俺達を黙らせようとしてくる。
だが俺は止まる気はない。
ひたすら狙い、ひたすら撃つ。
BRATATA!BRATATA!BLAMN!BLAMN!
鳴り響く銃声と共に、黒ずくめの脳髄が床にぶちまけられる。
俺がリロードのために屈むと、師匠が俺の後方から二挺拳銃で黒ずくめたちの眉間を淡々と撃ち抜いていく。
「修羅場になると冴えるね!助手くん!」
「やりたいことがあるからな!」
「クソがアガァっ!?」
リロードを終えたサブマシンガンで最後の黒ずくめに、連続で銃弾を叩き込む。
制圧完了だ。
つい二時間前くらいはワインやらサケやらが入ったグラスを掲げた人々で溢れ返っていた会場は、黒ずくめどもの血肉で溢れ返っていた。
師匠は俺の肩に手を置き、優しく叩いてきた。
「あとは奥の一室を制圧するだけ。セキュリティルーム」
「これで終わりだな」
俺達は鋼鉄でできた頑丈な扉の前に立っていた。
並の銃弾じゃ貫通はできない。
だが爆弾なら扉を開かせることはできるだろう。
師匠がポケットからC4を取り出し、設置した。
俺はいち早く遮蔽に隠れ、師匠も一秒遅く遮蔽に隠れた。
KABAM!
師匠が起爆ボタンを押すと、C4は爆発し扉を開かせた。
微かに開いた扉を俺達はこじ開け、銃を構えて中へ突入した。
中には黙々とキーボードでタイピングを続けている黒ずくめたちがいた。
中央の大きな画面には、生き残ったアサシンたちの指名手配情報が表示されていやがった。
どうやら、主催者のヤツは深い根も張ろうとしていたらしい。
だが、それも終わりだ。
俺と師匠は顔を合わせ、頷いた。
BLAMN!BLAMN!BLAMN!BLAMN!BLAMN!
俺と師匠の拳銃が流れ作業のように淡々と黒ずくめたちの脳髄をキーボードにぶちまける。
黒ずくめが全員黙ると、データの更新は終わり、リアルタイム更新がなくなって指名手配情報が一掃された。
これも主催者の嗜みだったのだろうか。
あのクソッタレはこれを見ることなく死んだが。
「あー終わっちゃったな!これでやられることもないや」
「安心して仕事できるな」
俺は師匠に銃を向けた。
アイアンサイト、銃口、俺の目。
全てが師匠の方を睨んでいる。
「師匠。俺、今日の仕事終わったら殺そうと思ってたんだ」
本当は言いたくなかったが、言った。
いや、言いたかった。
言わないと不公平だ。
アサシンに公平も不公平も何もないのに。
「そっか」
師匠は俺に背を向け、ただそう言った。
そっか、に何の意図が込められているか……俺には少しだけ、わかる。
わかってしまう。
「ついにこの日が、来たんだね。今日は色々あったけど」
「ああ。ムードなんてまったくなくてごめんな、師匠」
「私が悪いんだよ」
「ああ、そうだな」
BLAMN!
俺は引き金を引いた。
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