めんどくさがり屋のVRMMO物語

第59話 ［完璧な計画］

　果たしてこの状況……こっからどうなるんだ……？

　なるべく穏便に済んでほしいことこの上ないが……手荒な真似になるんならこっちが有利だろう。

「イラ……って、いったっけ。やんならさっさとかかってこいよ……。この時間が無駄、めんどくさい」

「主殿のおっしゃる通りである！」

「え、えっと……。紅羽くんが頑張るなら、私も頑張るよ……！」

　俺と色葉も、手からそれぞれ紅の稲妻と、桃色の氷を出して牽制する。

「チッ！　……悪かったよ！」

「……ふぅ……。めんどくさくならなくてよかった」

　ボスッとクッションに体を預け、溶けるような勢いでそこに沈んでいく。

「ところでテメェ……裏ルートを開拓し始めたようだが、進める気ィあんのか？」

「え？」

　イラから藪から棒にそんなことを聞かれた。

「……なんで？」

「俺ァこのゲームをストレス発散のためにやってるんだが、強ェ奴を倒してェんだよ」

「突然の自分語り……」

「一から説明してあげようとしてんだよ！　ぶっ飛ばしてやろうか！　アァ!?」

「ごめん、どくさい……」

「んだとゴラァア!!!!」

「お、落ち着いてくださいツンツン頭さん……！」

「ぬっ!?　あんな所に美味そうなものがっ!!」

　だめだ、収集がつかない。

　もう寝てしまおうか……？　いや、そうすると色葉の胃が破壊されるかもしれない……。

「桜ま……むじまるはどっか行くな。イラはさっさと本題に入れ」

「承知した」

「ああ!?　……クソ、進まねェし仕方ねぇか……」

　一応本名は伏せておいた。

　色葉はついさっきから俺の名前を言っているが、プレイヤー名だから仕方ない。

「テメェが進める裏ルート……最低でも四人はパーティーを組まねェと進めねェらしいんだよ。だから他プレイヤーはテメェのことを血眼になって探してる」

「えっ、そうなのか……」

「ちゃんと説明受けたんじゃねェのかァ!?」

　あー……そういえば説明受ける前に寝たな……。

　でも待てよ。この四人は大罪系の持ち主で強い。俺は攻略面倒だが……他三人はゲームを楽しみたいだろうし……。

「……じゃあ、俺たちで攻略しよう」

　これでダラダラしててもいい具合に進んでくれそうだ……！

　大変そうだったら姉ちゃんとか優流とかも誘えばいいし。

「テメェと組まなきゃいけねぇのは癪だが、バケモンみたいなやつと戦えんならいい」

「某は主殿について行きます！」

「わ、私も紅羽くんのために頑張るよっ！　おー！」

　正規ルートの方もどうせ他のプレイヤーが進めてるだろうしね……。ふっ、完璧な計画が完成しちまったぜ……。

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まぁそんな都合よく計画がうまくいくはずもなく……ね。

大罪四人集まっただけで収集つかなくなってるけど……七人揃ったらどうなんだ？

早く七人の大罪者全員出して〜な〜。