第57話 [なんか防具食ってるやべーやつ]
なんやかんやあって、桜丸もゲームをすることになった。
始まりの街の噴水前で集合と言ったが……ちゃんとわかるだろうか……?
「お、おいあれ見てみろよ」
「何食ってんだァ?」
「ゲーム序盤にいたあの害悪βプレイヤー……の防具」
「腹壊すんじゃね……?」
「でも顔可愛い……」
「守ってあげたくなる顔してる」
何やら周りが騒がしいので、その中心十物を見てみることにした。
するとそこには、防具らしきものをまるでハンバーガーでも食べるような感覚で食べるプレイヤーの姿があった。
「…………桜丸?」
「ややっ!? もしや主殿!!? お待ちしておりました〜〜!!!」
飼い主を見つけた犬のごとく俺に駆けつける桜丸。
……ってかコイツも見た目が何も変わっちゃいないな。
「桜丸、名前はなんでつけたんだ……?」
「其れが……なぜかムジマルという珍妙な名になってしまわれたのです……」
文字数オーバーして短縮させられたってことか……? まぁいいか。
一回鑑定してみよっかな……。
「【鑑定】」
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むじまる(種族:
[スキル]
◾︎基本スキル
【鑑定】
【アイテムボックス(小)】
【気配察知】
◾︎魔法スキル
【植物操作Lv.3】
【明鏡止水Lv.2】
◾︎物理スキル
【水天一碧Lv.1】
【鉄食みLv.2】
◾︎剣術スキル
【袈裟斬りLv.2】
【居合斬りLv.2】
◾︎大罪スキル
【悪食Lv.7】
【喰魔会得Lv.1】
[称号]
【刀使い】
【見習い侍】
【植物の声を聴く者】
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てっきり暴食の称号やらがもらえていると思ってたけれど、まだもらえていないみたいだな。
スキルもなんか……四字熟語のやつを適当に選んだ感じか?
「それにしてもまた変わった場所ですな。某がいたところとは大違い……」
「……そう。……お前は、その元いた場所には戻りたくないのか……?」
なんとなくだが、コイツがあの怪しい研究所関連ってことで普通じゃないのはわかってる。
どうせ変な機械に巻き込まれでもしたんだろう。
「うーむ……。某は両親の顔すら覚えていない捨て子だった故、一人身でありました。あの場所にいた頃は食うことしかありませんでしたが、今では使えるお人が出来たので。
不束者ですが、これから何卒、宜しくお願い致す!」
キラキラとしたまっすぐの瞳で俺を見つめてくる。
「そうか……」
「何かお困り語とがあれば某に何なりと!」
「うーん……でもお前のことは信用できない……」
「な、何故ッ!!?」
「だって……俺が気絶するまで吸って飲みまくったし……」
「うぅっ……! そ、その件については、誠に申し訳ない! お、抑えきれなかった故……」
プイッとそっぽを向く俺に対し、桜丸はあの時の味を噛み締めるかのようにじゅるりという音を立て、顔を赤くしていた。
反省してんのか……こいつ……。
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あ゛〜……思い通りに筆が進まぬ。もっと早く書きたいのに……。
み、みんなの元気を吸わせておくれェ……(怪異)。
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